「大麻解禁を阻むのは日本の馬鹿な“ウヨ豚”たち」 ― 宮台真司✕高樹沙耶✕石丸元章、平成最後の「超大麻論3」
■日本の政治家が「大麻」を叫ばない理由
高樹 製薬業界以外にも、お酒やタバコ産業にも影響する。あと、違法薬物を扱う人たちのシノギにも関わってきます(笑)。立法府の政治家たちには、むずかしい問題なんでしょうね。そういえば、医療大麻解禁を訴えた選挙演説中、すれ違いざまに『大麻合法化困るんだよね』と肩をぶつけて耳元で囁かれたりしました!
石丸 凄い話だなあ、それ。でも一方で、大麻合法化は新しい税収にもなりますよね。財務省、経産省で秘密裏に試算はしていないんでしょうか?
宮台 カナダの合法化を機に、アメリカの複数の州では再び税収シミュレーションが始まって、州財政がこれだけ増収するから大麻を解禁せよと主張する議員たちも実際にいます。しかし、日本には今のところそういう議員はいません。それも大勢になびくばかりの「ヘタレ日本人」ならではです。
石丸 二世、三世議員の多くは海外に留学しています。海外で医療大麻の効果や、大麻は無害ともわかっているだろうから、「大麻の是非を現実的に考える議員連盟」とか、議連とかつくろうとしていないんですかね。
宮台 日本の政治家は、保身上、今の段階では早すぎると考えてるんでしょう。どこからどんな弾が飛んでくるか分からないぞと。せっかく安部昭恵さんみたいな方もいるのにね(笑)。
石丸 安倍昭恵さん!大麻よりヤバイ。
高樹 私がいちばん怖れていることは……お酒やタバコのように、大麻も国の管理下に置かれてしまうことです。医療大麻が解禁されたヨーロッパの国の多くは、医師が処方箋を出せば、大麻草を所定の株を育てられる。そういう方向に向かってほしいという。
宮台 日本政府が税源として大麻解禁を考えたら、製造と販売を国のライセンス下に置く可能性があります。かつての塩や煙草の専売みたいにね。でもアメリカなどの各国は、資本の邪魔をする専売をしないから、なぜ日本だけがするの?と紛糾します。
高樹 やっぱり、そうですよね。だから、私なりに勉強したことを、Twitterで広めようとしているんですよ。
宮台 日本人の少なくない一部は、年長者や権力者が説教を垂れるたぐいの「上から目線の道徳教育」が大好きです。ウヨ豚もそうでしょ。自分は自堕落で野放図なにも拘わらず、他人にばかり厳しい連中です。「ヘタレ日本人」ならでは。「嘘をつきまくっているくせに、道徳教育が大好き」という安倍晋三首相が典型です。
石丸 ウヨ豚!
宮台 上から目線で若者に説教したがる視座から見れば大麻はノイズです。ネットフリックスの『クッキングハイ』みたいに仲間と一緒に大麻パーティを楽しむのは道徳的にどうなんだ、と要らないことを考えます。頭が回るアメリカの極右・新反動主義者とは大違い。「上から目線」にとって訳の分からないのは、頭が悪いからだよ(笑)。
高樹 そういう動きは感じますね。
宮台 数多の悲劇を乗り越えてきて今はリベラルなカナダは、自分の生き方を自分で選べるのが当たり前で、そのことをとやかく言う「ヘタレ」はおらず、多様です。アメリカは、カナダが「混ざり合い社会」なのと違って、スタイルが合う人々が集まった小単位が複数存在する「棲み分け社会」だけど、やはり全体は多様です。
石丸 なるほど。カナダとアメリカは背負っている歴史が違うから、社会性が違ってくるんですね。
高樹 ヨーロッパの国々もそうですよね。
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2024.10.02 20:00心霊「大麻解禁を阻むのは日本の馬鹿な“ウヨ豚”たち」 ― 宮台真司✕高樹沙耶✕石丸元章、平成最後の「超大麻論3」のページです。高樹沙耶、益戸育江、大麻、石丸元章、高樹沙耶のいる未来、CBDオイル、宮台真司、シャブ山シャブ子などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで