宝くじ高額当選でドン底に堕ちた世界の9人!! 自殺未遂、殺人、薬中毒、鬱…!
■億万長者から銀行強盗へ転落
ジェイムズ・ヘイズは、1997年に米カリフォルニア州のスーパーロトで1900万ドル(約21億円)を獲得し、20年分割で年間68万4千ドル(約7650万円)を受け取る選択をした。夜勤の警備員の仕事を辞め、夫婦で長期の旅に出て、ラスベガスでギャンブル三昧、ポルシェなど6台の高級車や家を購入するなど贅沢な生活を続けたが、やがてヘイズは妻と離婚し、財産の半分を分割させられた。
すると次第に生活は乱れていき、薬物にも手を出すようになった結果、椎間板ヘルニアとヘロイン中毒になり、賞金が底をついた後は借金がかさんで2007年に破産申請。将来の分割受け取り金は、借金返済の源泉徴収で帳消しにされた。そして、とうとう金に困ったヘイズは何度か銀行強盗をはたらき、2017年10月にFBIに逮捕されると、40万ドルの賠償請求と33カ月の懲役刑を宣告された。その後、彼は獄中で『宝くじから強盗へ』という本を執筆している。
ほかにも、以下のような事例がある。
吉田寿子さん(日本・岩手県)
2005年に2億円の宝くじに当せんしたが、その後行方不明に。仕事を通して知り合い、親密な関係にあった男・熊谷甚一容疑者が殺人の疑いで逮捕される。そして供述通り遺体が発見された。熊谷容疑者は、吉田さんが当せんの事実を明かした唯一の人間だった。
アブラハム・シェークスピアさん(米国・フロリダ州)
2006年に宝くじで3,100万ドル(約36億円)を当てたが、2009年に行方不明となり、2010年に白骨化遺体となって発見される。高額当せんが報じられた直後から、多くの人間が彼の周囲に群がるようになった。結局その中の1人、シェークスピアさんのフィナンシャル・アドバイザーを自称していたドリス・ムーアという女が逮捕された。
ジャック・ウィテカー Jr.さん(米国・ウェストバージニア州)
2002年に3億1,500万ドル(約370億円)が大当たり。しかしその後は訴訟や盗難などのトラブルが続き、2003年に孫娘の恋人宅で遺体となって発見された。ジャックさんから金銭的な援助を受けていた孫娘も、それから1カ月後に薬物の過剰摂取で死亡している。
ジェフリー・ダンピエールさん(米国・イリノイ州)
1986年に2,000万ドル(約34億円)に当せん。周囲の人々に家や車などさまざまなプレゼントを贈り、リッチな生活を満喫していたが、義理の妹とその恋人によって誘拐の上、殺害された。
■まとめ:高額当せん者にありがちな人生の末路
このように、宝くじで高額当せんした人々の悲惨な末路からは“ある共通したパターン”が浮かび上がってくる。それをまとめると以下のようになる。
・ 税金管理を怠り、当せん金を申告せず脱税で起訴される
・ 金銭感覚がなくなり、浪費・ギャンブル・麻薬・女などに溺れる
・ 財産を失っても贅沢な生活から抜けられず、犯罪に走る
・ 多くの人々に騙されて人間不信に陥り、うつになって自殺する
・ 離婚したり健康を害して、晩年は孤独な人生を送り、早死にする
宝くじに高額当せんしたことがない多くの人々は、人生で一度は経験したいと望む。だが当せんして不幸な人生を歩まざるを得なくなった人々は、当せんする前の人生に戻りたいと切望するようになる。このように悲惨なケースが全てではないとしても、宝くじに人生を狂わされた人々は相当な数が存在する。
やはり、宝くじに高額当せんしたらまず行うべきは、転落人生を送った人々を反面教師として、欲望に走ろうとする自らをコントロールするとともに、「本当に豊かな人生」とは何か、冷静に考えてみることではないだろうか。
百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。Webサイト/ブログ:『探求三昧』、『神秘三昧』、『防災三昧』、Twitter:@noya_momose
参考:「BUSINESS INSIDER」、「METRO」、「the guardian」、「The Daily Mail」、「Reader’s Digest」、ほか
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