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キン●マが築地銀だこ状態に…！52歳ヘヴィメタル界の超問題児・屍忌蛇の“音楽とシモネタ”インタビュー

2019.02.27 16:00

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――ギターの扱いも意外と雑ですよね。

屍忌蛇　ギターは飾るもんじゃなく、ステージで鳴らすためのもんだと思ってるから。でも鳴ればなんでもいいってわけでもなく、メーカーならフェンダーとギブソンが好きです。日本製のギターにはグッとこない。なんでかというと、フェンダーやギブソンのボディはニトロセルロースのラッカーで塗装されてるから、独特の匂いがするし、変色したり色落ちしたりするのも愛おしいのよ。でも日本製はポリエステルフィニッシュというコーティングをしてるから、匂いもしないし禿げもしなくて、味気がないんです。

――固有の匂いや汚れが重要だと。

屍忌蛇　うん。それは、女性のボディに関しても共通して言えることだね。女性がセックスの前に「シャワーを浴びてくる」と言ったら、僕は「待て！　いらんことするな！」と止めますよ。「もったいないことするんじゃない。君の24時間が無駄になっちゃうじゃないか。俺が綺麗にしてやるから」と。僕、石鹸の匂いじゃ勃たないんですよ。

――ところで、ロッカーは体型維持も大事ですが、何か運動はしていますか？

屍忌蛇　僕はもう動きたくないです。酒場への移動と、安兵衛の散歩と、ベッドの上と、ステージ以外では汗をかきたくない。だって僕、世界一忙しい無職ですから。「どうせ暇なんだろ？　バイトでもしろよ」とか言われるけど、僕みたいな酒飲みは飲んだり寝たりで忙しいから、トイレに行くのも面倒なわけ。今おしっこに行くべきか、行かざるべきか。寝てる最中、迷うことも多いんだけど、だいたい枕元に置いてある烏龍茶の空パックの中にしちゃうね（笑）。それが満杯になってから、ようやくトイレに捨てに行く。

――家ではギターの練習もしないそうですね。

屍忌蛇　しない、しない。フライングVは天袋の中にしまいっぱなしだし、質屋から戻ってきたレスポールもケースに入れっぱなしだもん。

――なのになぜ、あんなに格好いいメロディをたくさん生み出せるのでしょう？

屍忌蛇　黒人が生まれながらにしてリズム感がいいように、僕にも持って生まれた何かがあるのかもしれないね。ただし、僕は悲しみと怒りはギターで表現できるけど、楽しさと明るさは表現できない。それがなぜかはわかりません。楽器屋に入ってエレキギターが飾ってあるのを見ると、僕はまず、哀愁を感じる。ネックを見ただけで、このギターだったらこのへんをチョーキングしたら泣くだろうな、とか思う。6本の弦と22フレットの間には、夢が詰まってるんですよ。僕はその夢をすべて探したわけじゃないから、これからも探し続けるし、その旅は死ぬまで続くんでしょうね。

――今、格好いいことを言いましたね。

屍忌蛇　アハハ。僕もたまには、いいこと言うでしょ？

　次回作が出るのは、おそらく夏。その頃には「霊感が強い」という屍忌蛇と共に肝試しをする記事をトカナに掲載予定なので、そちらもお楽しみに。ひとまずはVOLCANOの原点である「violent」の再発盤でも聴きながら、TUBEの夏ならぬ“屍忌蛇の夏”を首を長くして待とうではないか。

（取材・文＝岡林敬太）※これまでのトカナの屍忌蛇インタビュー一覧はこちら

屍忌蛇（しいじゃ）

キン●マが築地銀だこ状態に…！52歳ヘヴィメタル界の超問題児・屍忌蛇の音楽とシモネタインタビューの画像9 — violent (VOLCANO)　画像はAmazonより

1966年生まれ、高知県安芸郡出身。Gargoyleでメジャーデビュー。脱退後、1997年にアニメタルに参加。アニメタル活動休止中の1999年にVOLCANOを結成した。バンド活動と並行して、テレビアニメ「けいおん！」などにもギターで参加。屍忌蛇という芸名は、本名の「靖」をひっくり返した「しすや」を英語風の読みにしてから、不吉な当て字をしたものだとか。

■ライブ情報

屍忌蛇率いるVOLCANO、4/14（日曜）WILDSIDE TOKYOに出演決定！

詳しくはこちらのサイト（http://ws-tokyo.com/schedule/21854/）から！

■取材協力店・Pepe Trick