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平成の未解決事件トップ3！世田谷一家、福島女性教員宅便槽内怪死、赤城神社主婦失踪…神隠し、トイレで怪死！

2019.04.04 16:00

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● 世田谷一家殺人事件（２０００年１２月３１日）

　最も有名な未解決事件と言えば、これだろう。2000年の大晦日、東京都世田谷区上祖師谷３丁目の宮澤みきおさん（当時44）宅で、宮澤さんと妻・泰子さん（同41）、長女にいなちゃん（同8）、長男礼ちゃん（同6）が殺害されているのが見つかった。捜査員一同、声を失ったのが現場の凄惨さだ。犯人は子供も容赦なくめった刺しにした上、死後も執ように切りつけていた。さらに犯行後も長時間現場に居残り、冷蔵庫にあったアイスクリームやメロン、麦茶を飲食していたことが判明。その異常性に戦慄が走った。

　犯人は宮沢さん宅の裏側にある２階浴室の窓、もしくは玄関から侵入したとみられ、被害者の胃の内容物から、犯行時刻は30日午後11時半ごろ。２階で就寝中の礼ちゃんを最初に殺害し、次いで異変に気付き２階に上がってきたみきおさんを殺害。最後に３階で寝ていた泰子さんとにいなちゃんを襲ったとみられている。

　現場には犯人が食べたアイスクリームのカップ、着ていたトレーナー、ヒップバッグなど多くの遺留品が残されていたほか、指紋や足跡（韓国製でサイズは28センチの靴の痕）、血痕からはＤＮＡ型が検出された。警視庁が公開している犯人の特徴は、男性で血液型はＡ型。右利きの可能性が高く、非喫煙者。年齢は所持品などから事件当時１５～２０代で、身長は１７０センチ前後、ウエスト７０～７５センチのやせ型とみられる。指紋は現場から十数個発見されているが、過去の犯罪者のデータに一致するものはなく、国内では犯罪歴がない可能性が高いとされる。

　犯人をめぐっては、憶測が憶測を呼んでいる。捜査本部は犯人が現場で効率良く動いて次々と４人を殺害し、飲食したりパソコンを操作して長時間居座るなど、宮澤家の内情に詳しい点を重視。事件前、バレエ教室に通う長女のにいなちゃんに執拗に近付く若い男がいたとの情報から、男性の自宅を捜索したが、事件に結びつく有力な手掛かりは出てこなかった。社会部記者の話。「刺し傷は泰子さんとにいなちゃんの遺体が特にひどく、２人に対する何らかの恨みを感じさせる。当局はにいなちゃんに接近した若い男が、泰子さんに咎められ、不満を募らせたとみていたようだが、結局シロだった」

　有名なのは、ジャーナリスト・一橋文哉氏の著書『世田谷一家殺人事件　韓国マフィアの暗殺者』（角川文庫）で出てくる、元韓国軍人の李仁恩（仮名）と、都内在住の元宗教団体幹部・金田秀道だ。前者が実行犯で後者は指南役。同書によると、事業失敗で多額の資金を必要としていた金田が、宮澤さん宅に隣接する都立祖師谷公園の拡張に伴う移転補償金など１億数千万円を狙って犯行を計画。言葉の発達が遅かった礼君の発育支援と称して宮澤さん一家に近づき、自分に心酔する李に４人を殺害させたうえ、現金や預金通帳、一家と自分の繋がりが分かる書類や年賀状などを奪わせたというものだ。出版当時、業界では「これは凄い。事件が動く」と騒然となったが、当局は「全く関心を示していなかった」（社会部記者）。警視庁は昨年から同事件に関する情報提供を積極的に行うようになった。それは捜査が手詰まりであることを意味する。有力な情報提供が求められる。