松本人志の「犯罪者は不良品」発言を批判する人に読ませたい! 我々が優生主義に向かっていることを示す4つの現実とは?
ダウンタウン松本人志の「不良品」発言が物議を醸している。今月2日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」に出演した松本は、川崎殺傷事件の加害者・岩崎隆一について「人間が生まれてくる中で、どうしても不良品っていうのは何万個に1個、絶対に(生まれる)。これはしょうがないと思う。それを何十万個、何百万個に1つくらいに減らすことはできるのかな、みんなの努力で。こういう人たちは居ますから、絶対数。もう、その人達同士でやり合ってほしい」と持論を述べた。
これに対し、映画評論家の町山智浩は自身のツイッターで、「共演者が『それはナチスの優生主義につながる考えですよ』と諭してあげればいいのに……」と、不良品発言が差別的であると指摘したが、松本は番組放送後にもツイッターで「凶悪犯罪者は人として不良品」と強調した。
松本の不良品発言は確かに不穏な響きを持つ。しかし、町山も指摘している優生思想、ひいては優生学(Eugenics)は、過去においてナチスのみならず、事実として広く信じられていたのだ。
優生学とは、1883年に進化論で知られるダーウィンのいとこのフランシス・ゴルトンが名付けた応用生物科学だ。人類の遺伝的素質を向上させ、劣悪な遺伝的素質を排除することを目的としたものであった。
ヤバそうな思想に聞こえるが、ゴルトンはその科学的貢献から英国でナイトの称号を与えられ、彼の著書は英国とアメリカにおける優生学運動のはじまりに重要な役割を果たしたのである。
もちろん現代では、こうした考えは差別的であるとして表向きは廃れている。しかし、本音の部分では優生思想は生き残り続けているのだ。それを紹介していこう。
1、以前トカナでも報じたように、親の重い遺伝性疾患が子どもに伝わるのを防ぎ、完全な健康体のベビーを生むことを可能にする技術「karyomapping」がイギリスで誕生している。この技術は「体外で培養した胚で両親から受け継いだ遺伝的欠陥の有無をチェックし、正しい数の染色体を持つ健康な胚だけを選りすぐり、子宮に移植する」ものだ。
子どもの健康を願う親の切実な願いを実現する無害な技術のように見えるが、特定の遺伝子を排除する方法は優生学と重なる。
2、また、今年に入り中国でHIVに感染しない「遺伝子編集ベビー」が誕生し、大きな話題となったが、これもある病気にならないように特定の遺伝子を排除するという点で根本にある思想は変わらない。
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