超異色で狂気の空間「カオスの間」に潜入! 戦前の謎物品がズラリ、アート酔いするレベル!【京都】
充分に『カオスの間』を楽しんだ後、再び砂本さんに話をうかがった。
「ジャンルはこだわらずに面白いなあというのを集めたのがこの空間。青写真書いてやったわけじゃなくて、結果的にこうなったんだね」
この部屋に飾られた品々は砂本さん自らが手に入れた物だという。
「古い物と言っても、好きなのは戦前のもの。戦後の物は好きじゃないね。ブリキとか真鍮でできてる物が良い。オークション市場なんかで買ってくることが多いね。どこかの古い家にあった物品が全部、売られたりするわけだ」
アンティークショップはなるべく壊れていない物を求める。カメラでも時計でも修理費には多額のお金がかかるからだ。機械類ではない場合も、なるべく手間をかけず販売することができる美品が好まれる。
ただ、アーティストがアートを作る時の材料としてならば、別に壊れていても、汚れていても構わない場合もある。
「見過ごされてる物や、潰れてる物の中に掘り出し物は眠ってることがある。
ここは空間を売ってる場所ではあるけど、置いてあるものは全て売り物だよ。コレクションなんかしてないから、交渉しだいで販売する。作品を作る時の材料として買いに来る人も少なくないよ」
砂本さんはネット上でアンティークショップを開いている。そこで販売はできているため『カオスの間』はショップとしてよりも、人が見に来たくなる場所であることを優先して作られている。
実際、県内外から訪れる人は少なくない。
「ツイッター、フェイスブックとかSNSを見て見に来てくれる人は多い。B級スポットとか珍スポットとかそういうのを探していて、ココを発見するみたいだね。ただ、誰でも簡単に入れたら面白くないから、入りづらい雰囲気にしてある」
確かに一見さんが『カオスの間』に入るのはかなりの勇気がいるだろう。
「それでせっかくココを探してやって来たのに入れなかったって子もいるよ。一人で入れないって言って、集団でやって来る子もいる。もちろん怖いだろうけど、そのハードルを好奇心でバーっと飛び越えて欲しいな」
訪れるのは美大生が多いらしいが、先日は京都大学の学生がやってきた。彼はこわがることはなかったが、しばらく展示物を見た後頭を抱えだしたという。彼は
「だめだ~!! 処理できない!! 危ない!!」
と叫びながら、出ていってしまった。
どうやら展示物の情報量が多すぎて、脳がショートしてしまったらしい。頭が良すぎる人ならではの反応だ。砂本さんは
「そんな反応面白いよね」
と言って笑った。
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