日当8000円、結核、宗教団体…マンガ喫茶で暮らす50代”住居喪失者”が、行政の力も借りずに自立できた“意外な方法”とは!?
吉田さんは、浅草を勧める理由の一つとして、隣の台東区に多くの炊き出しがあることも付け加えた。また、格安のネットルームには住民票を移すことはできるが、郵便物は不可の場合が多いという。しかし、吉田さんが見つけたネットルームは可能だという。
――ネットカフェで暮らせなかった場合の選択肢はあるのか?
「20代の若い子でしたら夏は沖縄、冬はスキー場のリゾートバイトで住み込みでお金を貯めることができるのでおすすめですね。だけど私のような中年は…」
――50代で保証人や緊急連絡先がなければ、仕事以前に住む場所が限られますよね?
「その通りです。若者に流行のシェアハウスなどは安いのですが、年齢制限があって入れません。月額2万くらい出せば違法のシェアハウスに入ることもできるのですが、そこにはワケありの人しか入っていないので、正直怖い。だからやっぱりマンガ喫茶がよいですね。でも、安くて古いネットルームとかマンガ喫茶は「結核に感染する可能性」が高いので避けましたよ。一番安くても、体を壊したら終わりですから」
――仕事はどうやって探したの?
「私くらいの年でも働ける現場はあります。公園などで声を掛けてくれる斡旋人に付いて行くと、いろいろ仕事を紹介してもらえるんです。寮付きもすすめられましたが、それだとお金は貯まらないんです。日当が1万円だったとしても寮費で3000円は引かれ、仕事がなくても引かれます。だから、寮には入らず、現金日払い・宿なしの仕事を選んでいました。しかも、寮に入ると酒とかギャンブルの誘いもあって、金が出ていくんですよ。だから、日当8000円でも、毎日コツコツ貯められるネットカフェを選びましたね。ネカフェは隣との交流は全くありませんし、ネカフェ難民という言葉も好きだったんです(笑) ”社会の日陰者”みたいな響きが好きなんですよ(笑)」
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