もしも日本で臓器移植ビジネスが流行したら?「年収200万円以下の貧困層が自分の腎臓を600万円で年収2千万円超えの人に売る感じ…」亜留間次郎が解説

 移植するには最低でも医師4人に看護師3人は必要なので、道具、薬、ベッド代、術後管理などの諸経費が200万円ぐらいとすれば、移植する医師は1回の手取りが100万円の仕事をしている計算になり同じぐらい儲けているはずです。看護師だって1回30万円貰えたら辞められるはずがありません。

 手術時間は4時間弱なので、やる気さえあれば1日2回だって出来るでしょう。

 これは解りやすく解説するために現代日本の金銭感覚に換算した数字を並べていますが、実際に中国に行った場合の値段は腎臓移植:36万元、ランゲルハンス島移植:120万元ぐらいだそうです。もしも、日本が中国並みの臓器移植大国になったらこんな感じの値段で取引されるとイメージして創作などにお使いください。

 年収200万円の貧乏人も同じ1人の人間、年収2000万円超えの金持も同じ1人の人間です。人の命が平等だから、年収が10倍以上違う売り手と買い手の経済格差によって需要と供給のバランスが取れて売買が成立しています。

 同じ物でも、違う場所に持っていくと全く違う値段になるという、経済活動の基本に忠実なのです。

(つづく)

参考:「DTI community」ほか

文=亜留間次郎

薬理凶室の怪人アルマジロ男。人間の皮を被った血統書付きアルマジロ。守備範囲は医学から工学、ノーマルからアブノーマルまで幅広く、アリエナイ理科ノ大事典など、くられ氏と共に薬理凶室関連の共著多数。単著に『アリエナイ理科式世界征服マニュアル』(三才ブックス)がある。よくわからないケダモノなのでよくわからないネタで攻めていきます。

公式サイト http://asai-laboratory.sakura.ne.jp/
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