都市伝説「ブラジャー着けると乳がんリスク125倍」説が根強く支持される理由とは? 研究で否定されてもなお…
■乳がんはブラジャーによる「文化病」?
文化的疾患(文化やヒトの行動が引き起こす病気)の専門家でもあるシンガー氏は、「乳がんは、ほとんどが文化的疾患であり、遺伝的要素は小さい(10%未満)」という。乳がんのこれらの非遺伝的原因には、環境発がん物質およびX線(マンモグラフィを含む)への曝露、ならびにきついブラジャーの着用による乳房内のリンパ流の阻害が含まれるという。
そして、「ファッション」の多くは、文化的な定義(例:女性の豊かな乳房、細いウエスト等)を実現するために、身体を強制的に変形させるものであるという。
20世紀初頭にブラジャーが普及して以来、乳がんとブラジャーの関連性は医師によって認識されてきた。しかしファッションと下着業界は、ブラジャーが健康への脅威になるという事実を隠してきたと、シンガー氏は憤る。
■シンガー氏率いる「International Bra-Free Study」の活動
2018年、シンガー氏と他の研究者たちは、ブラジャーフリーに関する国際研究機関を設立し、ブラジャーを着用しない女性のコホート研究を行っている。この研究は、女性がブラジャー着用に関連する乳がんや他の乳房疾患を避けるのに大いに役立つと期待されている。
シンガー氏は、乳がん研究における大きな欠陥の1つは、ブラジャーの使用が、がんの要因として無視されていることで、「これは肺がん研究の上で、喫煙習慣を無視するのと同じくらい、科学的に欠陥があることです」と述べる。
この研究は現在も継続中だが、ブラジャー着用をやめた女性に、いくつかの驚くべきパターンが見られている。
まず、ブラジャー着用をやめた女性グループに、がん発生率の低下や乳房痛、腫瘍の改善が見られた。
しかし研究者たちを驚かせたのは、ブラジャーの使用とは全く関係がないと思われる、他の多くの身体の病気からも、女性が回復していることだという。
シンガー氏は、ブラジャーの使用が健康に及ぼす影響について、できるだけ多くの女性に警告することを望み、現時点でこれらの調査結果を一般と共有したいと考えている。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊都市伝説「ブラジャー着けると乳がんリスク125倍」説が根強く支持される理由とは? 研究で否定されてもなお…のページです。腫瘍、乳がん、乳房、三橋ココ、ブラジャー、リンパ節、文化的疾患などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで