都市伝説「ブラジャー着けると乳がんリスク125倍」説が根強く支持される理由とは? 研究で否定されてもなお…
■「乳がんとブラジャーに関連性」トンデモ論との批判
シンガー氏はすでに1995年にこの研究をまとめた本を出版しており、そのブラジャーとがんの関連性の研究が国際的に実施され出した。
しかしこの問題は、タバコとがんの関連性研究に大きな反発が巻き起こったように、文化的および経済的影響のため「論争の的」になっている。
この研究が話題になってすぐ、アメリカ国立がん研究所はブラジャーとがんに関連性がないという見解を発表した。それについてシンガー氏は、「がん治療を行う医学産業界と、集団訴訟を恐れる下着業界の利益を守るためだ」と述べている。
ブラジャーに限らず、きつい服を日常的に着用することは、健康に悪いと私たちは身体で知っている。しかし、それががんのような重い病気を引き起こすかもしれないとまでは、誰も考えていなかったはずだ。
女性のブラジャーやハイヒールに限らず、タイトなジーンズ、ネクタイなどの、身体を締め付けたり、無理な姿勢を強いるモノを、なぜヒトは身に着けるのだろうか。改めて考えてみると、そこに合理的な答えは見つからない。
参考:「Collective Evolution」、「International Bra-Free Study」、ほか
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