“音を見る”ことができる盲目の人の脳の謎 ― 「知覚・感覚」は使用される目的によって異なる処理をされる

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 音が“見える”人々がいるという。それは“エコーロケーション”をマスターした盲目の人だ。

 

■盲目のエコーロケータ―の視覚野はどう活動しているのか

 もし事故で右腕を失ったとすれば、もはや右腕の動きを指令する脳の領域は必要ないようにも思える。しかし脳に限って話はそう単純ではなさそうだ。

 脳の大脳皮質には、人間の視覚をつかさどっている領域である「視覚野」があるが、この視覚野は盲目の方々には必要なくなってしまった領域なのだろうか。

 しかしどうやら我々の脳には無用なものなどなさそうだ。最新の研究では、視覚野はなんと音を“見る”働きがあることが報告されている。盲目の人でも、あるスキルを習得することで地図が“見える”というのだ。

 英・ダラム大学の研究チームが10月に「Proceedings of the Royal Society B」で発表した研究ではエコーロケーション(反響定位)を習得した盲目の人の脳の視覚野の活動を実験を通じて探っている。

「Science Alert」の記事より

 コウモリやイルカなどは、自ら超音波を発信し、対象物から跳ね返ってくるエコー(反響)を受信し、位置、速度、大きさなどの情報を得るエコーロケーションと呼ばれる能力を備えている。そしてこの能力は人間でもある水準まではトレーニング次第で身につけられることが実証されている。

 そして2011年の研究では聴覚刺激によって聴覚野のみならず視覚野が連動して活動していることと、エコーロケーションが視覚野のみを活性化させることが報告されている。つまり音声刺激で視覚野も反応していることになる。

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