レズビアンカップルが「2人の子宮で育てた」赤ちゃんを出産! 特殊デバイスで妊娠中の胎児を“入れ替え”…!

 欧米では同性愛者のカップルが生殖医療を用いて子どもをつくることが珍しくない。特に双方が女性のレズビアンカップルでは、一方の卵子を体外受精させ、もう一方の子宮に戻して出産する方法も存在する。最近ではこのやり方を発展させ、受精後しばらくの間、卵子提供側の子宮で受精卵を育てるという手法も登場しており、イギリスでその最初の赤ちゃんが誕生したという。英「The Telegraph」(12月4日付)が報じた。

British lesbian couple first to carry baby in both their wombs (The Telegraph)

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画像は「The Telegraph」より引用

 今年9月、ジャスミン・フランシス・スミスさん(28)は英エセックス州の病院で息子のオーティスくんを出産した。オーティスくんはジャスミンさんの「妻」ドナさんの卵子を用いて体外受精し、ジャスミンさんが子宮で育てた子である。

 ジャスミンさんとドナさんが行ったのは、一人の卵子を体外受精し、もう一人が出産するという「Shared motherhood(共有された母性)」と呼ばれる手法である。2人が治療を受けたロンドン女性クリニックによれば、このやり方はレズビアンカップルの間で人気を博しており、すでに100人以上の赤ちゃんが生まれているという。

 しかし、ジャスミンさんたちが受けた治療はもう一手間かけたその“最先端”である。ドナさんから採取した卵子をドナーの精子と体外受精させた後、受精卵をドナさんの体内に戻して18時間育ててから、ジャスミンさんの子宮に移植したのである。そして生まれたオーティスくんは、2人の母親の子宮で育てられた世界初の子どもということになる。

 体外受精を行う際には、受精卵を人工的な環境で培養してから子宮に戻すのが一般的である。しかし、最近開発された「AneVivo」という特殊なデバイスを使用することで、この培養プロセスを子宮内で行うことが可能になった。体内での18時間の培養後、受精卵は体外でチェックを受け、着床のために子宮に移植されるか、あるいは凍結保存されることになる。無論、このプロセスはレズビアンカップルのみならず、体外受精を受けるあらゆる女性が利用可能だ。

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