原子が結合・分離する瞬間の撮影成功!! 最強顕微鏡(TEM)が捉えた超極小のドラマに感動!【世界初】

 最新の研究設備“TEM”が浮き彫りにする、超極小のドラマ! 英・独の合同研究チームが成し遂げた快挙を、海外メディアが報じている――。

■映像で見る原子の様子

 動画の中では、2つの黒点が活発に動きまわっているのがわかる。これは人間の髪の毛の幅の50万分の1という、途方もないスケールで撮影された、結合した原子の映像だ。

原子が結合・分離する瞬間の撮影成功!! 最強顕微鏡(TEM)が捉えた超極小のドラマに感動!【世界初】の画像1
「Daily Mail」の記事より

 私たちをとりまく事象の全ては、グラフェンに代表される単層の材質を除くと、原子層と原子層との積み重ねによって作り上げられている。人体の内部で起こっている出来事や、太陽のエネルギーが生成され続ける背景にも、原子の働きがある。いわば「世界の構成要素」とも言うべき原子であるが、その姿を目にすることは容易ではない。

 ところがこのたび、イギリスとドイツの研究者のチームが、高度な顕微鏡技法を駆使することにより、史上初めてレニウム(Re)原子の結合と分離を撮影することに成功したという。ドイツのウルム大学より研究に加わったケチェン・カオ博士は、実験の感想を以下のように語った。

「原子がペアになって動く様子は驚くほど鮮明で、それらが結合しているのがはっきりと見てとれます。とりわけ重要なのは、結合したレニウム原子がナノチューブの下部へ移動したのちに全長が変化している点であり、これは原子の結合が、周囲の環境に応じて強くなったり弱くなったりしているという事実を示しているわけです」(ケチェン・カオ博士)