世にも恐ろしいAI怪談 ー アマゾンからのプッシュ通知にあらわれた“怪異”とは!?

画像は「Getty Images」より引用


 これは、ある殺人事件に関わる怪談であるーー。


 この日、法廷では検察による新しい証拠の開示が行われていた。

「被告はこの夜、偶発的な経緯から妻を絞め殺したアクシデントだったと主張していますが、本当にそうでしょうか? これは計画殺人だったのではないでしょうか?」

 裁判にかけられていたのはワタナベアキラ(38歳、仮名)。以前からの不倫関係が妻にばれたことで夫婦関係が破綻し、ある夜、ワインで酩酊した妻の首を背後からロープで絞め殺害し、スーツケースで運び山中に遺棄した容疑で起訴されていた。

「ここに被告のスマホのデータから復元した事件当時のデータをご覧いただきたいと思います」

 検察官によれば妻との言い争いが始まった後、被告はある書籍を読んだ形跡があるという。

「事件の2日前、被告のスマートフォン画面にAmazonからのプッシュ通知が表示され、被告はそれをタップしています」

 データによれば『以前、ご購入になった電子書籍『完全版殺人マニュアル』をまだ読まれていません』という通知が現れ、それをアキラがタップした形跡があるという。

「被告は3年前に購入した電子書籍を思い出し、それを読んだうえで計画殺人を企んだのではないでしょうか?」

「いや、本は読みましたがそのときはそんなつもりはありませんでした」

 否定するアキラをあざ笑うかのように検察官は次の証拠を示してきた。

「ではこの復元データをどう思いますか?」

 検察が映し出したのは事件当日の朝のスマホのプッシュ通知だった。『お客様にお勧めのセール商品。期間限定でお買い得なブルゴーニュワインの新作はいかがでしょうか?』という表示に対して、アキラがタップした形跡があった。

「被害者が当日の夜、飲んで酩酊状態になったワインです。最初から被害者の意識をなくさせる目的で計画的にワインを購入した形跡だと思われます。そうですね?」

「違います。妻はワイン好きで、その銘柄は妻が欲しがっていたなかなか手に入らないワインでした。仲直りができないかと思い、当日配達の条件で購入したんです」

 それを聞いた検察官は鼻で笑いながら、「ではこのデータは何でしょう?」と言って次の画面を表示した。

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