世にも恐ろしいAI怪談 ー アマゾンからのプッシュ通知にあらわれた“怪異”とは!?
そこには『お客様にお勧めの商品。ロープ2m』というプッシュ通知をアキラがタップし、それをプライム配達で自宅に届けさせている証拠が表示されていた。
「そのロープであなたは妻の首を絞めた。ワインを飲ませて意識を失わせたうえでの犯行だ。まさに『殺人マニュアル』通りの方法ではないですか?」
といいながら検察は次の証拠を示した。
「決定的な証拠がここにあります。殺人の直後、スマホに表示されたプッシュ通知で被告はある商品を購入しています」
検察が開示した画面には『お客様にお勧めの商品。大型スーツケース。期間限定価格でセール中』の文字があった。
「あなたは翌朝に家にスーツケースを届けさせ、それで妻の死体を遺棄した。動かぬ証拠がすべてそろっているんです」
検察官は裁判長に向かって勝ち誇ったように言い放った。
「このように被告の行動はすべて計画的に殺人を犯した証拠が残っています。これは決して偶発的に起きた事件ではないのです」
検察官の冷たい声にあらがうように、アキラは声を絞り出した。
「だから違うんです。最初は殺すつもりなどなかった。しかし偶然が重なって、どんどん妻を殺す方向に仕向けられていったんです。計画殺人じゃない。これは偶然なんです」
アキラは間違っている。これは偶然ではなくAIによる計画で、いかにして人を殺人に導くことができるかをテストするためのものだったのだ……。
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊世にも恐ろしいAI怪談 ー アマゾンからのプッシュ通知にあらわれた“怪異”とは!?のページです。スマートフォン、怪談、裁判、殺人事件、Amazon、王山覚などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで