聖母マリアが「死のコロナ涙」を流していた! 憐れみか、絶望への予兆か…宗教・オカルトの専門家・神ノ國ヲが解説!

――何の「死」のために流された涙なのでしょうか?

黒聖母(ヤスナ・グラの聖母(ポーランド))。画像は「Wikipedia」より

(神ノ國ヲ) まだ調査中ですので、明確なことは言えません。ただ、聖母マリア像の謎という意味では、宗教人類学者・山形孝夫の研究『聖母マリア崇拝の謎—「見えない宗教」の人類学』を思い出します。これは「黒聖母」についての研究です。

 実は、日本にもカトリック鶴岡教会天主堂(山形県鶴岡市)が国内で唯一、寄贈された「黒聖母」像を擁しています。フランスでは400以上確認されており、元々は赤や青など別の色で塗られていたことが判明しています。

 山形によれば「黒聖母」は、大陸ケルトの地母神、古代エジプトの恋歌、旧約聖書の雅歌、またはキリスト教とローマ帝国以前の土着の地中海/中近東の様々な女神たちの系譜を汲むものです。しかし、なぜ黒いのかは謎です。そして映像で見る限りは、ウルソボ村のイコンも、ロシア人のような肌色ではないですね。より黒色に近く見えるのです。「黒聖母」がなぜ「死の涙」を流さなくてはならないのか。今回は謎が深まるばかりです……。

――何か大きな異変の徴でしょうか?

(神ノ國ヲ) ジョージア正教会の総主教イリア2世が「人類はコロナ・ウイルスを克服できる」という神からのお告げを受けたというニュースがありました。しかし、夢の内容は、黙示録で戦争を意味する「赤き馬」なのです。

 そして、今度は、ロシア正教会で「黒聖母から流れる没薬の涙」です。そもそもマリアは、十代半ばの田舎娘でした。その彼女がイエスの母となり、やがてキリストの母となる

 そして神の母「テオトコス」として神学化され、教会の花嫁へと連続し、現在、キリストにも似た「無原罪」と「不死性」を得て「全人類の聖母」となりました。もしかすると「ファティマ第三の預言」の成就が、正教会の中から起こるのかもしれません。何にせよ、予断を許さぬ状況です。

参考:「Orthodox Christianity」、ほか

文=神ノ國ヲ

学術論文からオカルト記事まで。
京都大学の博士課程に所属中。
Twitter:@kmnknw

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