いつキリストは“白人のビジュアル”になってしまったのか!? 容姿の変遷がヤバイ… 捏造された歴史を解説!
イエス・キリストと聞いてどんな人物を思い浮かべるだろうか。もし金髪の白人男性を思い浮かべるとすれば、アナタはかなりメディアに毒されていることになるかもしれない。
■イエス=白人男性のイメージはいつ生まれたのか
地中海東岸のパレスチナ・ベツレヘムで生まれたイエス・キリストはまぎれもなく中東の民であり、少なくとも金髪&色白が多い北欧人種ではない。それでもなぜ我々の多くはイエスと聞いて金髪の白人男性を思い浮かべるのか。
その一番大きな原因はルネサンス期の宗教画にあるという。14世紀のイタリアで始まったルネサンスはおおむねヨーロッパ内に限定され、大航海時代に世界進出する西欧列強の国々を支える技術的な礎にもなった。
ルネサンスはいわば白人文化の隆盛であったのだが、当然、そこで描かれる宗教画も被写体は白人が中心となり、イエス・キリストも白人として描かれた。代表的なものにレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』や、ミケランジェロの『最後の審判』などが挙げられる。いずれもイエスは明るい髪色の肌が白い男性として描かれている。
ルネサンスから大航海時代の西欧列強の時代に白人至上主義が芽生え、神であるイエス・キリストは当然白人であると“修正”されたのだ。
イエスが白人男性であるというイメージはその後も強化され続け、1940年にはワーナー・サルマンによるキリストの肖像画「Head of Christ」が描かれてキリスト教関連の出版物で広範に用いられ、20世紀の終わりまでに世界中で5億冊以上の出版物の挿絵になったという。「Head of Christ」のキリストは金髪の白人男性だ。
こうしてますますイエス=白人男性のイメージが固まっていったのだが、歴史をさかのぼってイエスの容姿についての記述をたどる記事を非営利メディア「The Conversation」が掲載している。
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