いつキリストは“白人のビジュアル”になってしまったのか!? 容姿の変遷がヤバイ… 捏造された歴史を解説!
■キリストの容貌ははじめから“創作物”
イエス・キリストの容姿についての記述はきわめて少なく、生前の肖像画やスケッチなども皆無である。旧約聖書にかろうじてイエスは「背が高くてハンサム」であるという描写が残っているという。
イエス・キリストの最も初期の像は、偶像崇拝への懸念の中で、西暦1世紀から3世紀の間に作られた。キリスト像を作る動機は実際のイエスに似せることよりも、救世主としての“役割”をビジュアライズしたものであるということだ。
つまりイエス・キリストの外見ははじめから“創作物”なのだが、クリスチャンのアーティストたちはギリシャ神話の神々などを参考にイエス・キリストの像を作り上げていった。その中で信者たちに好評だったのは若い善良な羊飼い(Good Shepherd)として、ヒゲのない若々しい姿のイエスであった。
もうひとつのパターンは“皇帝”としての外見で、長髪でヒゲを伸ばし、トーガを身にまとった威風堂々とした姿である。
まさに“キャラクター”と化してしまったキリストだがこれに対処すべく、7世紀にはキリストの権威づけのために「アケイロポイエトス(acheiropoietos)」という、人間が作ったものではないという“奇跡的な”キリストの肖像画が登場した。これによってイエス・キリストの顔の“基準”が示されることになったのだ。
標準化されたキリストの“聖顔”は、ヒゲを生やし肩の長さの黒い髪の人物で、肌は浅黒くはないものの北欧の白人とは呼べない風貌である。
しかし、前述のようにこの後、ヨーロッパのルネサンスでキリストのこの聖顔が“修正”され、白人のイエス・キリストが誕生したのだ。
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2024.10.02 20:00心霊いつキリストは“白人のビジュアル”になってしまったのか!? 容姿の変遷がヤバイ… 捏造された歴史を解説!のページです。聖書、絵画、仲田しんじ、イエス・キリスト、ルネサンス、大航海時代、帝国主義、容姿、西欧列強などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで