グリーンランドの氷は温暖化が止まっても溶け続けると判明!! もう誰にも止められない海面上昇… いったいなぜ!?
グリーンランドは、北極海と北大西洋の間に位置する世界最大の氷の島で、全島の80%以上は氷床と万年雪に覆われており、その氷床は約170万平方キロにも及ぶ。最近発表されたショッキングな研究結果では、グリーンランドの氷河の氷は、例え地球温暖化が止まったとしても溶け続ける。そして、この氷の島が元に戻れるポイントは、既に通過してしまったというのだ。
■溶け続けるグリーンランドの氷床
この研究は、オハイオ州立大学の気候学者ミカレア・キング博士が率いるチームによってなされた。
研究チームは、40年近くにわたる月ごとの衛星データを使用して、グリーンランド周辺に位置する、200の大氷河の1年間の氷の損失と積雪を測定した。
その結果、2000年代初頭に、氷の喪失率は氷床に補給される積雪を、経常的に超え始めたことを示していた。これは氷河がより早く溶け出し、以前の安定した状態に戻ることが困難になっていることを示す。
キング博士は、この研究についてこう語った。
「氷の流出と蓄積の変化を研究するために、私たちは氷河の観測に注目してきました」
そして海に放出されている氷が氷床の表面に蓄積している雪をはるかに超えていることが判明したのだ。
そこで博士のチームは、各氷河から毎年失われる量と、氷が補充される年間降雪の量をまず計算した。すると1980年代と1990年代には、氷河からの氷の損失は積雪によってバランスが取れていたことを発見した。その期間、氷床は数十年間で毎年約4500億トンの氷を失ったが、降雪によって失われた氷の量は補充されていた。
氷床の流出は通常、夏に増加する、とキング博士は説明する。
そして、氷の流出が2000年頃から着実に増加し始め、ついには氷床が毎年約5000億トンの氷を失い続けている。
この5000億トンもの氷の流出量は、過去10年間変わっていないが、一方、氷河への降雪量は増加していない。つまり、グリーンランドの氷河の氷は、補給されるよりも溶けだす量の方が多いということになる。
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