半沢直樹で読み解く「フィンセン文書」がヤバイ! ロスチャイルド、チャイナマネー、米大統領選と本当の黒幕…徹底解説!

 2020年9月20日に国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)から公開されたフィンセン文書(FinCEN Files)がにわかに注目を集めている。2016年のパナマ文書、2017年のパラダイス文書に続く衝撃だと言われるが、フィンセン文書は過去にリークされた機密文書とはその性格が異なる。

 パナマ文書、パラダイス文書は世界の富豪たちがタックスヘイブンに隠していた口座での秘密取引を明らかにしたものであったのに対し、フィンセン文書はFinCEN、すなわちアメリカの当局が収集した2657件のグローバル金融機関の不審な取引についての分厚いファイルである。告発されたのは、銀行家たちのマネーロンダリングへの関与の一端だ。

画像は「ICIJ」より引用

 では、フィンセン文書が公開されたことでグローバルなマネーロンダリングの中身が次々と明らかになるのだろうか。残念ながらその可能性は小さい。なぜならばこの文書はアメリカ財務省の金融犯罪取り締まりネットワークが公的に収集したSAR(不審行為報告書)そのものだからだ。ただ、だからこそ、フィンセン文書が公開された別の理由が私には気になる。

 SARとは世界の金融機関が義務付けられている報告書で、金融機関が米ドル建ての不信な取引に気づいた際に、米国財務省に報告する記録である。マネーロンダリングは金融機関の内部者が何らかの形で関与しなければ成立しない。ロシアの財閥、アラブへの武器仲介、北朝鮮への送金などに関して銀行関係者が怪しい取引を手引きした可能性に気づいた銀行の内部監査部門が、アメリカ当局に「調べてほしい」と提出した証拠の一端がSARなのだ。

 本来であれば、それを受け取ったFinCENがマネーロンダリングの証拠を固めて告発する。それにも関わらず、その手掛かりが途中でリークされたということは、普通に考えればアメリカ当局にとってはマイナスでしかない。

半沢直樹HPより引用

 ドラマ『半沢直樹』に例えるなら、金融庁検査のために金融庁の黒崎管理官が入手していた銀行の不正を疑わせる証拠書類が、銀行に立ち入り検査をする前に表に出るのと同じである。隠していた武器が先に公開されれば、当局は銀行の不正を追及しきれなくなる。にも関わらず、フィンセン文書の場合は明らかにFinCEN側の誰が情報を公開している

 なぜそんなことが起きるのか? おそらくその理由は『半沢直樹』と同じである。FinCEN側が巨悪を追い詰めきれなかったのだ。追及半ばでその職を解かれた金融当局の責任者が、「後は国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)に託すわよ」と無念のリークに踏み切ったのだろう。

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