陰部に枯れ草を刺して遺体遺棄…22人殺害疑惑の大量殺人鬼! 勝田清孝の犯行全貌を事件ライターが解説!

 勝田は、1972年9月13日、24歳のクラブホステスを、1975年7月6日、33歳のクラブママを、1976年3月5日、32歳のクラブホステスを、1977年8月12日、麻雀荘の28歳アルバイト女性を、1977年に33歳の美容師指導員を絞殺している。

 空き巣に入ったところ、眠っていた女性が目を覚まし「泥棒!」などと騒がれると、顔を見られた、殺すしかない、と瞬時に決断する冷酷さだ。ひったくりをしようとして抵抗されて、殺害に至った例もある。命を引き換えに奪った金は、1000円から多くて約4万円。美容師指導員から奪ったダイヤの指輪にしても、約45万円相当だった。

画像は「Getty Images」より引用

 勝田は関根のように遺体を解体し、「ボディーを透明」にするようなことはしなかった。下半身を裸にし、陰部に枯れ草を刺して田んぼに放置し、痴情のもつれによる犯行に見せかけたりした。警察は勝田の思惑通りに、被害女性らの交友関係を洗った。遺体の第一発見者となった交際男性が別件逮捕され、「犯人はお前だ」などと追求されたこともある。勝田は女性らとなんら交友はなかった。

 殺人を繰り返しながら、勝田は妻と共に1977年、月亭可朝が司会するテレビ番組『夫婦でドンピシャ!』(朝日放送)に出演した。ここにも関根との共通点がある。関根は1988年、『男のBEタイム』(テレビ東京系)に出演し、猪瀬直樹と対談しているのだ。

  その後、勝田は猟銃を使った強盗を行うようになる。1977年12月13日、集金を終えて戻って来た兵庫労働金庫神戸東支店渉外係の25歳の男性を、猟銃で射殺して約410万円を奪った。次に、1980年2月15日、集金を終えて戻って来た瀬戸信用金庫瑞穂通支店外交員の44歳男性を猟銃で脅して、約24万相当の小切手を奪う。同年年7月30日、名古屋市内の中部松坂屋ストア一の35歳の課次長を猟銃で脅して金庫を開けさせ、現金、商品券、計567万円あまりを強奪した後、射殺した。

 勝田は猟銃を現場に残していくこともあったが、製造ナンバーはヤスリで削られていた。猟銃はすべて盗んだものだった。

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