実験室で培養の「ミニ脳」に意識が芽生えることを本気で恐れる科学者たち! 脳波の前兆、断頭した豚の脳からも脳波…
改めて言うまでもなく、「意識の有無」は研究を倫理的に進める上で重要な観点の一つだ。例えば、近年は動物実験に対する批判が強まり、研究者らはガイドラインに従って、できるだけ苦痛の少ないやり方で実験動物を扱うようになっている。脳オルガノイドについても動物実験のような「倫理的で人道的な」ガイドライン作りが検討されているが、そこには次のような実に多くの問題がつきまとっている。
・研究者は動物の意識、そして人間の意識をどのように定義し、識別すべきか。
・どのくらいの大きさ、複雑さの脳オルガノイドならば、人間の意識を生じさせるのか。
・細胞の提供者から「脳オルガノイドの作成に利用する」と同意書を取る必要があるか。
とはいえ、マウスなどの脳オルガノイドを扱う際にはここまで厳格なガイドラインは必要なく、ガイドラインの有無が研究者らの活動を大きく妨げることはない。事実、マウスの脳オルガノイドを作成し、そこに生じた脳波が生きたマウスのものとどこまで類似しているか比較するような研究が、世界各地で進められている。
脳オルガノイドが人間の脳、そして意識の謎を解き明かす鍵となるのは間違いない。ただ、その過程で考えるにもおぞましい事態が発生してしまうことは、一般人はもちろんのこと、当の研究者らも望んではいないのだ。
参考:「Nature」「Popular Mechanics」ほか
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