近い将来スタートレックの「ワープ」がガチ実現! エンジニアが物理的に可能な「ワープドライブ」のモデルを遂に提案!
「私たちはNASAやほかの人たちとは異なる方向に進んでおり、私たちの研究は一般相対性理論の中に他のいくつかのクラスのワープドライブがあることを示します」とスウェーデン・ルンド大学の天体物理学者でもある研究チームのアレクセイ・ボブリック氏は語る。
「特に負のエネルギーを必要とせず、物理的な新しいクラスのワープドライブのソリューションを定式化しました」(アレクセイ・ボブリック氏)
アルクビエレ・ドライブからさらに一歩進んだワープドライブは負のエネルギーを必要としないものであることに加え、理論上作り上げることが可能な夢のエンジンであることになる。我々が快適に宇宙を旅行できる時代に向けて一歩前進したのである。
■遠くない将来、ワープ航法が100%現実に
とはいっても、今すぐにでもこのワープドライブの製作に着手できるというわけではない。論文によると、負のエネルギーは必要ないものの、非常に強力な重力場が必要とされるということだ。ちなみに強力な重力場は時空を曲げるので、ワープドライブマシンの内側と外側の時間の流れは大幅に異なってくる。
どの程度の重力場が必要とされているのか。時空に顕著な重力効果をもたらすために必要な質量は、少なくとも惑星サイズであるという。
「地球全体の質量を取り込み、それを10メートルのサイズのシェルに圧縮したとしても、その内部の時間率の補正はまだきわめて小さく、1年で約1時間長くなります」とボブリック氏は語る。
研究からのもう1つの興味深い発見は、ワープドライブの形状に関するものである。幅が広くて背の高い宇宙船は、細長くて薄い宇宙船よりも必要なエネルギーが少なくて済むということだ。
太陽系から離れるような宇宙旅行が現実化するのは、はるか先の未来だろうが、この新しい研究はワープドライブの原理が科学的に健全であることを示唆している。
研究者たちは、自分たちの論文で説明したテクノロジーをどのように具体化するのかまだ正確にはわからないことを認めているが、遠い未来にはワープドライブが現実のものになると確信している。
「私たちはまだ光速を乗り越えることはできませんが、宇宙の民になるためにはその必要はありません。私たちのワープドライブの研究は、私たち全員を一致団結させる可能性を秘めています」と研究チームのジャンニ・マルティル氏は語る。
まずは惑星サイズの質量を扱いやすい宇宙船モジュールサイズに圧縮する方法を見つけることが先決ということだが、SFの夢でしかなかった“ワープ航法”が実際に実現可能なプロセスに足を踏み入れたことの意味はきわめて大きい。
参考:「Science Alert」、「Phys.org」ほか
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2024.10.02 20:00心霊近い将来スタートレックの「ワープ」がガチ実現! エンジニアが物理的に可能な「ワープドライブ」のモデルを遂に提案!のページです。仲田しんじ、超光速、スタートレック、ワープドライブ、宇宙旅行、アルクビエレ・ドライブなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで