映画『ホムンクルス』は現実だった!? 本当にあった禁断の人体実験と恐怖の実話4選!

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 ホムンクルスとは、ヨーロッパの錬金術師が作り出す人造人間、及び作り出す技術のことだが映画『ホムンクルス』で描かれる怪物は「他人の深層心理が、視覚化されたことによって見える異形の者」を指す。ホラー界の巨匠・清水崇監督が作り出すこのホムンクルスたちの異質な世界は本気でものすごく不気味で恐ろしい。「身体改造」「ホラー映画」「深層心理」「マッドサイエンティスト」などのキーワードに反応した人にはぜひ見ていただきたいと思う。

 人間の体を成さないモンスターがウヨウヨ出てくる本作は、まさに悪夢でホラーでファンタジーなのだが「こんなことが現実にあるはずがない…」と思ったら大間違い!?  現実にホムンクルスを“視る”ことができるかもしれないという恐ろしい可能性もあるのだ。

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■映画『ホムンクルス』あらすじ

 一流ホテルとホームレスが溢れる公園の狭間で車上生活を送る名越進。過去の記憶も感情も失い、社会から孤立していた。そこに突然、奇抜なファッションに身を包んだ研修医・伊藤学が目の前に現れる。

「頭蓋骨に穴を開けさせて欲しい」

「あなたじゃなきゃ、ダメなんです」

 突然の要求に戸惑う名越だったが、 “生きる理由”を与えるという伊藤の言葉に動かされ第六感が芽生えると言われるその手術<トレパネーション>を受けることに。術後、名越が右目を手で覆い、左目だけで見たのは、人間が異様な姿に変貌した世界だった。その現象を「他人の深層心理が、視覚化されて見えている」と説く伊藤。彼はその異形をホムンクルスと名付けた―。ホムンクルスと化した人々の心の闇と対峙していく中で、名越の過去が徐々に紐解かれ、自らの失った記憶と向き合うことに。果たして名越が見てしまったものは、真実なのか、脳が作り出した虚像の世界なのか?取り戻した記憶に隠された衝撃の結末とは!?


■トレパネーションは8000年前から実在した

 トカナでは、身体改造カルチャーの第一線をゆくジャーナリスト・ケロッピー前田氏の連載を続けてきた。そこでは、本作の鍵となる脳手術トレパネーションが、実際に行われたことであることが語られている。一部抜粋しよう。

——ところで、本書には頭蓋骨に穴を開けるトレパネーションという改造についても詳細なレポートがありました。実は1960年代、あのジョン・レノンがトレパネーションを実践しようとしていたとか。


ケロッピー
 これは世界的には有名な話なんです。現代において、世界の多くの人々がトレパネーションに興味を持つようになったきっかけは、ジョンがトレパネーションを実践しようとしたからなんです。


――次は身体改造についてお伺いしたいのですが。特に気になるのが、意識の覚醒を求めて頭蓋骨に穴を開けるトレパーネーションです。日本でと漫画家・山本英夫の『ホムンクルス』で有名になりました。この行為は身体改造の世界では、みんな知っていて、憧れるようなものなんでしょうか?

 

ケロッピー 身体改造は「ボディモディフィケーション」の日本語訳で、タトゥー、ピアス、さらにリスクの伴う身体の加工&装飾の総称です。それらは結構、皮膚表面を使ったボディアートだから、それに比べるとトレパネーションは医学の領域に入っていますよね。それでも頭蓋骨に穴を開ける行為は、およそ8000年前から存在する人類最古の外科手術でもあり、自分でやってしまう人もいますから、身体改造シーンの人たちはみんな知っています。でも、絶対に真似しちゃダメですよ。失敗すると死んじゃいますから。そういう意味では、身体改造とはちょっと違ったタイプの改造でしょうね。現代の病院においては、頭蓋骨に穴を開ける行為は脳に関する病気、事故、怪我などの応急処置で約15分ぐらいでできるものなんです。医者からすれば、難易度の高いものではない。ただし、病気でもなんでもない人の頭蓋骨に穴を開けるのは、医者としては法律違反になります。病気ではない人に医療をほどこしてはいけないのです。トレパネーションによって、意識が覚醒することが科学的に立証されていれば、いいのかもしれませんが。

 映画に出てくるトレパネーションは史実として存在し、現代にも受け継がれているということだ。

■そもそも個体によって見える世界は違う

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 映画『ホムンクルス』は、トレパネーションによって見える世界が変わってしまった名越進を特殊能力を得た者として描いているが、そもそも個体によって見えている世界は異なる。猫、ネズミ、金魚、ハエ、蚊…それぞれ見える世界はまったく違う。特に昆虫は「複眼」と呼ばれる目の構造(個眼と呼ばれる細かなレンズの集合体)を持つことで、紫外線を見るといった人間にはない能力や、一定の方向に直進する光の波長「偏光」を見る能力、光をコンパス代わりにする能力などが備わっている。つまり、我々が見えている世界だけが “現実”ではないのである。名越進が視えている世界は、実はほかの生物にとっては“当たり前”の映像なのかもしれない……。

 

■DMTによって見える世界は一体何?

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 DMT(ジメチルトリプタミン)とは、本来人間の体内で生産されることはもちろん、自然界のあらゆる生物が生産可能であるとされる自然由来の幻覚成分だ。一部では、臨死体験の原因物質だともいわれている。

 DMTを使用して幻覚を見ている人は「覚醒状態のまま夢を見ている」状態で、これを体験した人間はおしなべて「神を観た」「悟りを開いた」など、スピリチュアルな体験をしたことをコメントを残すことで知られている。また、DMT使用者が“共通の女神”の存在を視覚的に体験することから、単なる妄想ではない可能性も示唆されている。彼らが見た“女神”は実在するのか、何らかの生理現象なのか、そもそも全人類の脳に備わる記憶なのか、その真相を巡っていまだに議論が繰り広げられているが、脳内成分の変化がもたらす視覚情報の変化と、現実とのリンクが証明されれば、それはまさに映画『ホムンクルス』のような状況が現実に起きていることになる。

■脳の損傷で天才になった男

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 ある女性は、2歳の頃からてんかん性発作を患っており、右側頭葉の局所療法と投薬によって17歳までは症状が抑えられていたが、その後の症状は深刻になり制御できなくなり、神経外科医は彼女の側頭葉の一部を除去したことで、他人の感情を汲み取る能力が高まったという。また、交通事故で脳に深刻なダメージを負った後に絵画の才能が開花し、後天的サヴァン症候群と診断された男性もいる。特に、事故によって突然今まで話せなかった言語が話せるようになったり、弾けないはずのピアノが弾けるようになったという体験は枚挙に暇がない。脳手術を受けたり、脳に損傷を負うことで、特殊な能力を後天的に得た人物は実際に存在するのだ。これも、映画『ホムンクルス』と同様の現象が起きた事例として挙げられある。

 もしかしたら自分もどこかで頭をぶつけて映画『ホムンクルス』の名越進のようになるかもしれない…そんな期待と不安を抱きながら観るとさらに面白いはずだ。

映画『ホムンクルス』

映画『ホムンクルス』
出演:綾野 剛 成田 凌 岸井ゆきの 石井杏奈・内野聖陽
監督:清水 崇
原作:山本英夫「ホムンクルス」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)  
脚本:内藤瑛亮 松久育紀 清水崇 
音楽:ermhoi 江﨑文武
メインテーマ:「Trepanation」millennium parade (ソニー・ミュージックレーベルズ)
プロデュース:古草昌実 企画プロデューサー:宮崎大 プロデューサー:中林千賀子 三宅はるえ
配給:エイベックス・ピクチャーズ  
制作プロダクション:ブースタープロジェクト
In association with Netflix
公式サイト:https://homunculus-movie.com/
(C)2021 山本英夫・小学館/エイベックス・ピクチャーズ

編集部

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