「新薬の3分の1が、承認後に安全性の問題発覚」のFDA、ファイザーのコロナワクチン正式承認
■FDAの承認を完全に安全で効果的であるとするのは誤解
オバマ政権下の2016年12月13日、大統領は医学研究の拡大と新薬及び医療機器の認可の迅速化を目的とした「21世紀治療法(21st Century Cures Act)」に署名をして法制化した。これによりFDAに従来の臨床試験の3つのフェーズを超越した根拠を検討することが促され、医薬品の承認を迅速化する方法が提供されることになった。
この新しいプロセスにより、一部の研究者は十分にテストされていない薬の承認への扉が開かれるのではないかと当時から懸念を表明している。
「FDAがより合理化され、より迅速な仕事をすることができる方法があるという考えに私は実際に共感しています。しかし手抜きをしてはいけないのは、市場に出る前の安全性と有効性です」とオレゴン健康科学大学の血液専門医で腫瘍学者ではビナイ・プラサード博士は語る。
また承認後の安全性の問題は、比較的軽微なものから深刻なものまでの範囲をカバーしていることを覚えておくことが重要であることを「ジョンズホプキンス薬物安全性と有効性センター」の共同ディレクターであるカレブ・アレクサンダー博士は指摘する。
また、アレクサンダー博士は、発売された後の薬剤の研究は「監視の重要性を強調している」とし、今回の研究チームを賞賛している。彼はこれは研究者が薬に関連する新しい問題と新しい利益を見つけるのに役立つと説明する。
「患者や臨床医はFDAの承認を製品が完全に安全で効果的であることを示すものと誤解することがよくありますが、真実を見逃すことはできません」(カレブ・アレクサンダー博士)
そしてもちろん、収まる気配を見せないコロナ禍の中でのワクチンについても、FDAが承認したからといって各種のデータ収集と検証の手が緩むことがあってはならない。
参考:「npr」、「Yale University」ほか
文=仲田しんじ
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