自殺を犯罪にしたら“子殺し”事件が大量発生して…!? 自殺と殺人にまつわる深~い歴史的経緯を亜留間次郎が解説!
これ以降も自殺は犯罪だったのですが、時代が進むと精神疾患による自殺は罪ではなくなり、自殺罪の適用範囲が狭くなっていき、自殺でも「Suicide」なら違法性が阻却され罪には問われなくなり、20世紀になると自殺は不法行為ではなくなりました。
21世紀の現在では、自殺は自己決定権の一つとして合法的な行為として多くの国で認められています。そして、ウォルター・チャールトンの影響から人間以外に対する正当な殺害行為にも「cide」が使われるようになりました。
該当する英単語を挙げると沢山あります。
pesticide 殺虫剤
fungicide 殺カビ剤
herbicide 除草剤
germicide 殺菌剤
spermicide 殺精子剤
vermicide 殺寄生虫剤
genocide 族殺
ジェノサイド(genocide)が含まれているのは、ナチスの法理と主観において正当な行為として行われていた事に由来し、虐殺を逃れたユダヤ人の法律家ラファエル・レムキンが第二次大戦中に作った造語で、殺虫剤で害虫を殺すのと同じように「虐殺する側は自分たちが正しいと思い込んでいる」との皮肉っぽい意味が込められています。
と言うわけで、皆さんも誰か殺したい相手の殺害を正当化する時は「Kill」ではなく「Homicide」を使いましょう。
●資料
・自己殺害(felo de se) https://en.wikipedia.org/wiki/Felo_de_se
・クリスティーナ・ヨハンスドッター https://sv.wikipedia.org/wiki/Christina_Johansdotter
・ストックホルムでの歴史的な殺人と死刑 https://sv.wikipedia.org/wiki/Historiska_mord_och_avr
・グスタフ3世の子殺しのポスター https://sv.wikipedia.org/wiki/Barnamordsplakatet
・ジョン・ダン https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%B3
・ウォルター・チャールトン https://en.wikipedia.org/wiki/Walter_Charleton
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2024.10.02 20:00心霊自殺を犯罪にしたら“子殺し”事件が大量発生して…!? 自殺と殺人にまつわる深~い歴史的経緯を亜留間次郎が解説!のページです。キリスト教、殺人、自殺、死刑、天国、子殺しなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで