「二次元でも生命は存在できる」新理論で物理学界に激震! アニメのような平面世界はあります!

※ こちらの記事は2019年6月29日の記事を再掲しています。
エドウィン・アボット・アボットの小説『フラットランド たくさんの次元のものがたり』(講談社)は、2次元の平面世界を舞台にした物語だが、この度、科学的にも2次元世界に生物がいる可能性が示唆された。
科学ニュース「Science Alert」(6月27日付)によると、カリフォルニア大学デービス校の理論物理学者ジェームズ・スカーギル氏は、生命が存在できる2次元宇宙における物理法則を計算したという。
・「A Physicist Has Calculated That Life Really Could Exist in a 2D Universe」(Science Alert)
我々の宇宙は3次元空間+時間であるが、スカーギル氏が考えたのは2次元空間+時間の宇宙である。簡単に言ってしまえばアニメのような世界だろう。

スカーギル氏によると、これまでの常識では、2次元空間は生命が存在することはできないと考えられてきたという。
「2+1次元の可能性に反対する2つの主要な反論があります。1つは3次元宇宙における一般相対性理論から導かれる局所的な重力やニュートン力学の制約です。もう1つは、平面位相の制約は、生物が存在するためには“単純すぎる”というものです」(スカーギル氏)
そこでスカーギル氏はそのような世界を計算によって求めてみたところ、2次元でもスカラー場が存在できるため、重力や2次元宇宙を思考することは可能だと分かったという。
次は、こうした2次元宇宙に生命が存在できるかどうかだ。生物の持つ、神経ネットワーク、特に脳はかなり複雑な構造をしている。2次元空間でも可能なのだろうか?
スカーギル氏は、ある種の平面二次元グラフが、生物に見られる神経ネットワークと性質を共有していることを突き止めたそうだ。これは2次元宇宙に生命が存在できることを意味する。

ただし、今回の研究は純粋に理論的なものであり、2次元宇宙が存在するということではないことは注意したい。
スカーギル氏の論文は査読前だが、「MIT Technology Review」で好意的な評価を受けているようだ。
「この研究は人間原理を突き崩すものだ。宇宙論者や哲学者は宇宙がこのような姿をしている他の理由を見つけなければならなくなるだろう」(MIT Technology Review)
人間原理とは、人間=観測者がいることから宇宙の性質を導く推論である。

地球は他の星と比べて、意図的に手を加えられたかのように人間にとって最適な場所になっていると言われることがあるが、人間原理では、観測者がいることと地球が人間の誕生に適していることは必然だと考える。なぜなら、観測者が誕生できないようなところでは、「なぜ自分たちの星は奇跡的に生命が存在できるのだろうか?」と問うことさえできなくなってしまうからだ。
ところが、2次元宇宙は物理法則そのものが3次元宇宙とは違ってしまう。「そんな宇宙では3次元宇宙の地球なんてないのだから、人間原理はうまくいかない」というのが、MITの“突っ込み”だろう。
しかしながら、「さまざまな物理法則に支配されるさまざまな宇宙がある」と考える人間原理のバージョンもある。無数の宇宙の存在を想定すれば、観測者が生まれるような物理法則を持つ宇宙も無数に存在することになる。その1つが、スカーゲル氏が計算した2次元宇宙だと考えれば良いのだ。MITの主張とは反対に、むしろ2次元宇宙の存在は人間原理をサポートしていると言えるだろう。
参考:「Science Alert」、ほか
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