ロシアがひた隠す謎の最恐物質「レッドマーキュリー」とは!? 世界の諜報機関が探し求める“赤い水銀”の行方

 2004年9月、イギリスでレッドマーキュリーの売買事件が起きたときには、国際原子力機関(IAEA)も調査を行い、レッドマーキュリーなるものは存在しない、と結論した。

 一方、レッドマーキュリー取引に絡む噂はその後も後を絶たず、オサーマ・ビン・ラーディンやイスラム国もその購入に関心を持っていたと言われる。

 レッドマーキュリー売買をめぐる詐欺については、もちろん一攫千金を夢見る犯罪者によるでっち上げという説が有力だが、特定の国家がテロリストを欺こうとして生み出したのではないかとの説もある。中には、核物質の取得を望む勢力を特定するため、ロシア自体が流した話ではないかという者もある。

 もっとも、西側諸国ではその実在を確認できないとしても、ロシア国内で秘密兵器レッドマーキュリーが秘密のベールの陰に実在する可能性は、完全には否定できないところもある。

 なお、錬金術においては、水銀は硫黄とともに、他のあらゆる金属を生み出す元素的存在と考えられている。また、卑金属を金に変える力を持つ賢者の石は、赤い色をしていると言われている。「赤い水銀」を意味するレッドマーキュリー騒動の背後に、こうした錬金術的観念がどの程度影響しているかは明らかではない。

文=羽仁礼

一般社団法人潜在科学研究所主任研究員、ASIOS創設会員、 TOCANA上席研究員、ノンフィクション作家、占星術研究家、 中東研究家、元外交官。著書に『図解 UFO (F‐Files No.14)』(新紀元社、桜井 慎太郎名義)、『世界のオカルト遺産 調べてきました』(彩図社、松岡信宏名義)ほか多数。
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