夢遊病の殺人鬼は有罪か無罪か? 気づかぬうちに家族を惨殺、料理や運転まで… カナダが震えた衝撃事件
■パークスが義父母を攻撃したのはなぜか?
睡眠の専門家らは当初、パークスが複雑な一連の行動をすべて実行したことについて、これが夢遊病によるものとする主張には懐疑的だった。
ほとんどの夢遊病患者は、遠く離れたところにいる他人ではなく自分自身、または隣で寝ている他人を傷つけるだけである。一方、パークスは車を運転して、3カ所の信号を問題なく通過したり、高速道路も走行していた。ところが検査の結果、彼が実際に睡眠状態で行動していたことが判明。実験装置の測定値によると、彼は異常に深い睡眠を特徴としていた。
幼少期のパークスは、よく寝ながら話し、時には歩き周り、11~12歳までおねしょをしていた。ある夜、寝ていた彼は突然窓から出ようと試み、兄弟が足を掴んで助けたこともあった。同様の症状は、彼の親戚に3世代にわたって発生していたという。
精神科医をはじめとする専門家は、パークスに脳疾患や精神病の証拠を見つけられなかった。パークスは自分が義父母を襲撃したことにショックを受けていた。
脳波調査では、パークスが通常よりも頻繁に睡眠段階を循環していることが示された。また、襲撃中の彼は手術が必要になるほど腱に何カ所もの裂傷を負ったが、身体的な痛みを経験せず、警察署に到着して初めて痛みを訴えた。医師たちは、事件当時のパークスが夢遊病だったことを認めざるを得なかった。
パークスは事件当時、脳の一部が眠っていなかったため、義父母のもとへ行くことができたと考えられている。しかし、彼にとって義父母を攻撃するメリットは全くなく、検察ですら攻撃の動機を説明できなかった。
専門家によると、パークスの夢遊病は睡眠の特定の段階で発生し、夢を見ることがほとんどなく、断片的なイメージで意識が構成されるという。この段階では、特定の状況で何をすべきかを伝える前頭前皮質が活動していないとされる。
デニスは、パークスが家の周りをうろついているのを見つけ、彼に話しかけた。しかし、パークスは不眠症と借金問題で疲れ果てており前頭前皮質が機能しない状態だった。そのため、自分の命が危険にさらされていると誤認し、義父母を攻撃したと考えられている。
夢遊病が惨劇を引き起こす可能性もある以上、夢遊病患者に対する適切なサポートが求められる。
参考:「Anomalien.com」、「All That’s Interesting」、ほか
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