1100年前の南米のミイラ、残虐の限りを尽くして殺されていた! 最新3DCTスキャンで判明した怖すぎる最期
最新の3DCTスキャン技術によって、古代のミイラについての理解が深まっている。南アメリカで発見された1100年前の人物のミイラが、残虐の限りを尽くして惨殺されていたことがわかってきたのだ。
■ミイラは壮絶な虐殺の被害者だった!
殺人事件の現場検証では、数々の物証から被害者がどのように殺されたのか可能な限り考証されて再現される。犯罪捜査とその後の裁判において、殺害方法も事件の重要な要素なのだ。そして現在、最新鋭の3DCTスキャン技術によって1000年以上前の残虐な事件が暴かれようとしている。科学者が大昔の殺人現場を検証する時代がやってきたのである。
学術誌「Frontiers in Medicine」に掲載された新しい研究では、ミイラ化した遺骨を徹底的に分析すると、遺骨が1000年以上前のものであっても驚くべき情報が明らかになる可能性があることが示された。研究者が今回調査した南アメリカの3体のミイラは現在ヨーロッパにあり、1つはドイツのマールブルク大学に保管されており、残りの2つはスイスのドレモン博物館にある。
マールブルグのミイラは、チリ北部のアリカ地方で発見された男性で、西暦996年から1147年の間に生存していたことがわかっている。ドレモン博物館のミイラは男性と女性で、ペルーのアレキパ地方で発見された。女性の方は放射性炭素年代測定の結果から西暦1224年~1282年のものであることが判明し、男性の方は西暦902年~994年の間に生存していた。これら3つのミイラはすべて(幸運にも!?)自然にミイラ化した遺体である。
今回使用された最新の3DCTスキャナーは、X線によってミイラの遺体を切開せずに内部の状態を見ることができる。そして研究者が実際にミイラをスキャンをしたところ、生前の外傷および死後の骨折の証拠が多数発見された。特に2体の男性のミイラは、致命的な外傷によって死亡したことが示されたのだ。
マールブルグのミイラは、殺された時点で20~25歳で、織物、陶器、釣り道具とともに埋葬されていることから、漁業コミュニティの一員であった可能性が高いという。研究チームはミイラの肺に重度の結核の兆候も発見したが、それが死因ではなかった。まず1人目の攻撃者から頭を全力で殴られ、同一人物もしくは2番目の攻撃者によって背中を刺された。この刺し傷で胸部大動脈が切断されて意識を失ったが、加害者たちに頭を繰り返し殴られ続けて死に至ったとのこと。そしてドレモン博物館の男性のミイラは、後ろから強烈な力で殴られ、首が折れて(2つの頸椎が脱臼して)即死であったと考えられるという。
今回スキャンされた3体のミイラからは、いずれも外傷の痕跡が確認されている。つまり女性ミイラも骨格に損傷を受けていたのだが、これは彼女の遺体が埋葬されたときに起きたものと考えられるということだ。
ミュンヘン・クリニック・ボーゲンハウゼンの病理学者、アンドレアス・ネルリッヒ氏は、2体の南米のミイラの残忍な死は、ミイラ化されていなければ確認できなかったと説明する。
「3DCTで調査した南米のミイラ3体のうち、2体から致命的な外傷が確認されました。これらの人間の遺体が単なる骸骨だったら、私たちが発見したタイプの外傷は検出できなかったでしょう」(ネルリッヒ氏)
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2024.10.02 20:00心霊1100年前の南米のミイラ、残虐の限りを尽くして殺されていた! 最新3DCTスキャンで判明した怖すぎる最期のページです。殺人、南米、ミイラ、CTスキャナー、先コロンブス期などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで