「世界で最も美しいミイラ」ロザリアとは? 今にも蘇りそうな2歳児、棺の中で瞬きも!
ミイラと言えば古代エジプトのファラオや日本の即神仏のように、干からびて肌の色も茶褐色に変色した恐ろしい外見が連想されるだろう。
しかし、世界にはまるで生きているかのようなミイラが多数存在する。なかでも、驚くべき保存状態の良さから「世界で最も美しいミイラ」と称されているのが、僅か2歳で亡くなった少女、ロザリア・ロンバルドのミイラだ。かつてトカナでも概要をお伝えしているが、より詳しく解説しよう。
ロザリアはイタリア軍の将軍の娘として生まれたが、1920年12月2日、2歳の誕生日を1週間後に控えて肺炎で亡くなってしまった。通常、遺体は墓地に埋葬されるが、彼女の宗派はキリスト教の一派であるカプチン会に属していた。
この宗派は変わった埋葬方法で知られ、亡くなった人の遺体に生前と同じような服を着せ、そのままの姿で納骨堂に収めるという形式をとる。もちろん、年月が経てば死体はミイラのようになり、次第に骸骨へと姿を変えていくことになる。実際、聖ロザリア礼拝堂を初めとするカプチン会の教会には、多くの死体が衣服を身につけたまま立ち並んだり、横たわった形で埋葬されている。
彼女もカプチン会の風習にならって埋葬されることになったのだが、彼女の父親は医師に頼んで「特殊な防腐処理」を行った上で埋葬したという。このミイラの製法は永らく不明のままであったが、2009年にイタリアの生物人類学者ピオンビーノ・マスカリ氏が調査を行い、防腐処理を行った医師の親族を発見。彼らの元に残されていたメモから、ホルマリン・塩化亜鉛・アルコール・サリチル酸・グリセリン・パラフィンを用いて作製したものであることが判明している。
その結果、ロザリアのブロンドの髪は未だに艶やかな状態を保っており、厳密な検査と分析を通して、内臓は無傷、脳は元の大きさの50%にしか縮小していないことがわかっている。ところが、これほど手を尽くして防腐処理が行われたにもかかわらず、彼女の遺族は死後数年で教会に来なくなってしまったそうだ。
亡くなってから1世紀が経過してもなお、今にも息を吹き返しそうなほどの状態を保つ「ガラスの棺の中の少女」。彼女を一目見ようと、世界中から観光客が訪れている。なかには「棺の中のロザリアが瞬きをした」という証言もあるようだ。
ロザリア・ロンバルドのミイラは現在でも重要な研究対象となっており、来年1月にはスタッフォードシャー大学の研究チームによって、X線装置を使った多角的な分析が行われる予定だ。
参考:「DAILY STAR」、ほか
【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】
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