大阪なんばの怪談イベントで心霊現象発生!? 悪魔の話をするとブレーカーが急に落ちて…

2023.07.23 07:00 文＝神ノ國ヲ

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　7月17日、大阪千日前のライブシアターなんば白鯨にてイベント「沖縄と怖い話」が開催。当日、沖縄で活動する・俳優の神崎英敏が、作家・小原猛の沖縄怪談を朗読。また宗教学研究者とユタから悪魔憑きまで縦横無尽に語った。神ノ國ヲが登壇俳優・神崎英敏にインタビュー！

大阪なんばの怪談イベントで心霊現象発生!? 悪魔の話をするとブレーカーが急に落ちて…の画像1 — 当日チラシ：沖縄と怖い話

――沖縄と怖い話ですか？

神崎英敏：宗教学の研究者で占い師のさむさんと一緒に「沖縄と怪談」をテーマに、なんば白鯨でイベントをしないかと誘われまして。会場となったライブシアターなんば白鯨は、もともと十年以上も関西お笑い芸人のスタンダップ劇場だったそうです。

　2023年7月から、葬儀用の本物の祭壇を常設するBAR兼ライブ会場としてリニューアルした。大阪のアングラ感漂う味園ビルの2Fなんですが、「不思議を面白くをモットーにオカルトと科学の店」「この世の不思議を追いかけながら生死に向き合う場所」という、かなり変わった会場ですね。そういう意味では、オカルト・アカデミックを目指す今回のイベントには、ふさわしい場所でした。

――沖縄、怖い話多いですか？

神崎英敏：県民の6割から7割がサーダカー（霊感もちで視えたり感じたりする人）だと思いますよ。何かしら不思議な話や怖い話を持っているので。御嶽（ウタキ）、ユタ（女性霊媒師）、亀甲墓（沖縄の墓地）など、独特の雰囲気もあります。ものすごく生者と死者の距離が近いんですよね。

　たとえば、沖縄の怪談や伝承を書き続けている作家の小原猛さんとラジオ番組「琉球トラウマナイト〜かんこどりのなく夜〜」をやっています。ゲストでエンタメ・バンド「きいやま商店」のだいちゃんが来てくれたんです。出身地の石垣島で伝わる「生き返った教頭先生の話」は、ある世代以上なら誰でも知っている事実だそうで。簡単にいえば、その教頭先生が御嶽に小便をしたところ、行方不明になって3日後、唐人墓でみつかった。これは祟りだと恐れながら葬儀をしていたら、棺桶に入った先生が、突然生き返ったという話です。

――御嶽の祟りですか？

神崎英敏：小原猛さんから聞いたおもしろい話があるんですよ。ある人が家の横にコンクリートの破片を積んでいたんです。しばらくしたら、そこに誰かが香炉を置いている。そのうちウチカビ（沖縄の線香）を炊いた跡まで見かけるようになって、最後は、果物やお酒がお供えされてしまった。御嶽って、ユタが「ここは御嶽だ」と指定すると、御嶽になってしまう。でもコンクリ破片を置いた家の人は、処分したいけど、御嶽になってしまったら処分できないし、困ってしまったなんて話です。

　あと御嶽をつくるんですけど、位置がズレてて「２ｍだけ移動しなさい」なんてこともあるみたいで（笑）

――日本兵の幽霊も多いとか？

大阪なんばの怪談イベントで心霊現象発生!? 悪魔の話をするとブレーカーが急に落ちて…の画像2 — 『琉球怪談デラックス』（ボーダーインク）

神崎英敏：日本兵の幽霊話は本当に多いですね。なぜか現地の沖縄県民の死者よりも、日本兵の幽霊が出る。あるオバアの目撃談によれば、終戦直後、石を投げれば日本兵の死骸と戦車に当たるほどの惨状だったそうです。当然、河川も真っ赤に染まるんです。幽霊でなくても怪奇現象として、浦添のとある川が、血で真っ赤に染まったなんて話がある。その川で子どもが遊んでいたら「お母さん、川の水が赤くなっていく」という。母親は慌てて子供の目をおさえて川から引っ張り出した。母もまた子供のころに、真っ赤にそまった川を見たことがある。水に浸かったまま、色を見ていたら、憑依されるか、おかしくなるんですよね。

――イベント当日に霊障が起こったとか？

神崎英敏：小原猛さんの『琉球怪談デラックス』から「フッケーラのアクマ」という、なんとも不気味な話を朗読していたら、突然、会場のブレーカーが落ちて、まっくらになりました。ラジオ番組「琉球トラウマナイト～かんこどりのなく夜～」でも謎の音がしたり、電気がチラつくことはありましたが、ブレーカーまで落ちるとは。すぐに復旧しましたが、驚きましたね。タイミングがよいというか。

　あとで映像も確認しましたが、たしかに画面が突然暗転してるんですよね。ある霊能者から聞いたところによると、こういう霊障が起こったとき、腐った卵の匂いがしたら、本当にヤバいみたいです。

――悪魔が出たということですか

神崎英敏：宗教学研究者／占い師のさむさんによれば、キリスト教でいう地獄は、ゲヘナというそうです。ゲン・ヒノムの谷というところがゴミ捨て場で、無縁仏を焼いて捨てるような場所だったそうです。永遠に焼かれる場所ってことですよね。そして「フッケーラ」って沖縄の方言で「ゴミ捨て場」って意味があるんですよ。ブレーカーが落ちた後、リアル悪魔憑きの話などもしましたから、ちょっとゾっとしましたね。

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会場：なんば白鯨

神崎英敏（かんざき・ひでとし）
俳優・ミュージシャン：1968年大阪生まれ、沖縄にて活動中。サイババの前で演劇をしたことから俳優へ。映画『偽神』（2021年）、『ミラクルシティコザ』（2022年）、沖縄ラジオ番組「琉球トラウマナイト～かんこどりのなく夜～」パーソナリティ等。https://twitter.com/BagaVands