ミステリーサークルが最も多く出現する場所は? 18年分のデータベースで意外な場所が判明
毎年初夏を迎えると、イギリスではミステリーサークルのシーズンとなる。畑などに謎の幾何学模様が出現するミステリーサークルは、しばしば説明のつかない状況で発生することがあるため、個人のイタズラではなくUFOの着陸跡や次元ポータルなど、何らかの超常的な力によるものとされることもある。そんなミステリーサークルが出現しやすい地域はイギリスなのだが、イギリス国内でもミステリーサークルが出現しやすい地域があるらしい。
今回、イギリス国内に出現したミステリーサークル情報を網羅したサイト「ukcropcircles.co.uk」の過去18年分のデータベースを用いて「Bonusfinder」が集計を行ったところ、ミステリーサークルが最も出現する地域が明らかになった。映えある1位はウィルトシャーで、総数は380個とダントツ。2位はハンプシャーで51個、3位はオックスフォードシャーが35個となっている。これにドーセットとケントがそれぞれ12個と11個と続いている。
ミステリーサークルについて調査している資料館「クロップサークル・ビジター・センター&エキシビション」の創設者であり、研究者でもあるモニーク・クリンケンベルグ氏は、上位3つの州の歴史を考えればミステリーサークル現象に悩まされても不思議ではないという。
「ミステリーサークルは、ストーンサークルや丘の砦などの考古学的な遺跡に引き寄せられるようです」とクリンケンベルグ氏は語る。ウィルトシャー州には小さく単純なサークルから “ピクトグラム”、非常に複雑で大きなパターンや時には非常に細かく複雑な構造を持つものまで、実にさまざまなデザインのミステリーサークルが現れている。ミステリーサークルの模様の中には数学的、宗教的、天文学的、暗号、神話など、特定の “流派”や “ファミリータイプ”に属していることを示唆するデザインもあるという。そこから「目に見えない “大地のエネルギー”が古代遺跡の下に眠っており、そのエネルギーに引き寄せられるようにミステリーサークルが出現するのかもしれない」とクリンケンベルグ氏は述べている。
ちなみに2005年以降、ミステリーサークルが出現した地域の累計トップ10は以下の通りとなっている。
1位:ウィルトシャー(380)
2位:ハンプシャー(51)
3位:オックスフォードシャー(35)
4位:ドーセット(12)
5位:ケント(11)
6位:ウォリックシャー(8)
7位:グロスターシャー、サマセット(7)
8位:イースト・サセックス、リンカンシャー(6)
ウィルトシャーはイングランド南西部の農村地帯。同州のソールズベリー地区にはかの有名なストーンヘンジが存在するほか、ホワイトホースと呼ばれる地上絵も見られる。イギリスで最も美しい村に選ばれたこともあるカースル・クーム村もある。ウィルトシャーでミステリーサークルが多く作られるのは、農村地帯であることはもとよりストーンヘンジなどの霊的な場があること、そして風光明媚な景色もその理由の1つかもしれない。農地面積だけでいえば、ウィルトシャーよりもハンプシャーやリンカンシャーの方が大きいため、単純に農作地帯があれば良いというわけでもないようだ。
ところで、1991年にダグ・バウワーとデイブ・チョーリーがミステリー・サークルの最初の製作者として名乗りを上げ、製作方法も含めてネタばらししたことがある。ただミステリーサークルを製作するほかのグループも複数活動しているようで、その全体像は把握されていない。ミステリーサークルの多くは人間の手によるものだと考えられているが、宇宙人がやっていないと証明することもまた難しい。
参考:「Daily Star」「Agrolearner」
【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】
勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)の記事一覧はこちら
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