「宇宙人は人間の魂を喰らう悪魔」聖公会司祭が主張! 宇宙人による誘拐事件は悪魔崇拝に関係か

 何万光年も離れた惑星からUFO(※1)に乗って地球にやって来た宇宙人はなぜ人間を誘拐するのか? いわゆるエイリアン・アブダクション(宇宙人による誘拐事件)のストーリーを歴史的に検証すれば実はその背後にいるのは“悪魔”であるという――。

宇宙人は実は“悪魔”だった!?

 先進技術の粋を尽くしたスペースシップに乗って地球にやってくる宇宙人が人類の目にはある種の“神”のような崇高な存在に映ったとしてもおかしくはない。その考えに立脚すれば宇宙人が宗教的アイコンとして信仰の対象にもなり得るだろう。

 実際にネイティブアメリカンの文化の中には「星の人びと」と呼んで地球外生命体の存在を信じる文化もあれば、その子孫を名乗る部族もいる。

 ヨーロッパ圏でも、キリスト教以前のアイルランドなどには空から宇宙人が地上に降り立って人類に生きる知恵を授けたという神話もある。また「古代宇宙飛行士説」では、人類史上の古代または超古代に宇宙人が地球に飛来し、人間を創造し、超古代文明を授けたとしている。

 とすれば宇宙人は広い意味で人類の“神”なのだろうか。

 しかしその一方で、いわゆる“エイリアン・アブダクション”現象などは“神”には相応しいとは思えない所業にも思える。

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画像は「Getty Images」より

「フリーメーソンとイエズス会を暴露する」というオンラインニュースレター「Pope Head Post」を運営するポープ・ヘッド氏によれば、東方正教会の間ではすべての“宇宙人”現象は実際には悪魔的なものであるという一般的な観念があるという。

 また宇宙人とUFOは地球外から来たものではなく、地球上の別次元から姿をあらわした存在であるという「次元間UFO仮説(Interdimensional Ufo Hypothesis)」もまた説得力を持っており、この仮説ではUFO現象は古代においては神話や伝説の中で超自然的な現象として描かれているとしている。UFOや宇宙人は決して現代のSF的な存在というわけではなく、昔から語り伝えられている“天使”や“悪魔”といった類の歴史的には定番の存在であるというのだ。

 そしてある専門家によれば、UFOや宇宙人は実は悪魔的な存在であるという。

 90年代初頭、聖公会(イングランド国教会)の司祭であり研究者のレイ・ボーチェ氏は、悪魔的な非人間存在(Non-Human Entities、NHE)を長年研究しているコリンズ・エリート(Collins Elite)として知られる政府当局者のグループから接触を受けたと主張している。ペンタゴンに籍を置く2人の物理学者がボーチェ氏に驚くべきストーリーを明らかにしたのである。

 ボーチェ氏によれば、コリンズ・エリートはNHEと接触するための極秘実験を長年にわたって実施してきており、このNHEは地球外生命体ではなくある種の“悪魔”であるという。

 この“悪魔”は遠隔透視などの並外れた超能力を持っており、コリンズ・エリートはNHEと接触することで、NHEをコントロールすることと、彼らの持つ超能力を兵器化することを目的としていたというのだ。

 この“悪魔”との接触はまさに悪魔崇拝の儀式であり、儀式が失敗するとメンバーの中から死人が出ることも度々あったという。

 政府の極秘プロジェクトとして悪魔崇拝の儀式が行われていたというのはにわかに信じがたいことだが、この件については超常現象研究家のニック・レッドファーン氏の著書『Final Events』(2013年刊)でも詳述されている。

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画像は「Getty Images」より

悪魔は人間の魂を栄養にして生き永らえている

 悪魔崇拝の儀式によって悪魔が憑依することでNHEとの接触が可能になると考えられるのだが、興味深いことにそれは“エイリアン・アブダクション”にきわめて似ていると言える。

 どちらも性的な要素があり、身体検査や医療的オペレーションがあり、夜に起こる傾向があるなど、類似点は数多い。“エイリアン・アブダクション”が地球外からやって来たエイリアンに拉致されるというよりも、実は古来から伝えられている悪魔の憑依であるという説明も可能ということになる。

 ポープ・ヘッド氏によれば多くの東方正教会は、カトリック教徒はもはや霊を識別することができず、そのため“UFO妄想”に陥っているという。東方正教会は基本的にすべての航空現象はある意味で悪魔の欺瞞であり、カトリック教会のマリアの出現、特にファティマで起こった「太陽の奇跡」もそうであるという。

 故セラフィム・ローズ神父はこの理論の最大の支持者であり、この奇跡は現代のUFO現象の奇妙さに似ており、すべての航空現象は本質的に悪魔的なものであるため、聖母の出現は悪魔的な欺瞞に過ぎないと主張している。

 大昔から人類の社会で語り伝えられている“悪魔”は何の目的で人間を欺いたり、憑依したりするのか。

 コリンズ・エリートが長年の実験と研究で結論づけたのは、人間の魂はこれらの悪魔的存在が生命維持のために使用するエネルギーであるということだ。つまり悪魔は人間の魂を栄養にして生き永らえているというのだ。“アブダクティー”は連れて行かれたUFOの中で医療的なオペレーションを受けたという報告をよくするが、それは悪魔に魂を抜かれていたことでもありそうだ。

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画像は「Pixabay」より

 したがってウィジャボードや“こっくりさん”、あるいは交霊会などの降霊イベントはきわめて危険であり、最悪の場合は悪魔に魂を抜かれてしまうことになる。

 コリンズ・エリートにも手が負えなかった悪魔的なNHEと接触するには、まだまだ人間の側に準備ができていないということになるだろうか。前出のレイ・ボーチェ氏は1994年に以下の言及を行っている。

「私たちは異なるカテゴリーの存在を認めなければなりません。私たちは欺瞞の網に囚われており、網が私たちに迫っているという認識に目覚めなければなりません。私たちは既知の物理世界の外側からの力によって監視され、探られ、操作されています。私たちは一人ではありませんし、自分たちがどのような存在なのかを知ることは、あまり好ましいことではないかもしれません」(レイ・ボーチェ氏)

 現在の我々が宇宙人やエイリアンと認識しているものは、古来から語り伝えられている悪魔(場合によっては天使)というNHE(非人間存在)であるという説明は確かに一理あるようにも思える。UFO現象は実は学際的な研究対象になり得るのかもしれない。

(※1)UFO(Unidentified Flying Object:未確認飛行物体)は、説明のつかない航空現象をすべて含むが、現在は「宇宙人の乗り物」という意味で用いられることが多い。

参考:「Mysterious Universe」「Pope Head Post」ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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