シェイクスピアの故郷で幽霊よりも怖いものが見られる? 「心霊観光会社」が敵対、お化けも真っ青!?

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画像は「Getty Images」より

 イギリスでは幽霊が出るといわれる古城や邸宅が観光スポットになることも多く、「心霊」が立派な観光商材になっている。

 そんな中、ゴースト・ツアーを運営する2つの会社が互いに相手を廃業に追い込もうとしているという、奇妙な競争が勃発して話題になっている。

 この奇妙な企業の対立は、ジョー・ルーキンという人物がシェイクスピアの故郷として有名なストラットフォード・アポン・エイボンにあるさまざまな不気味なスポットを案内する「シニスター・ストラットフォード」を1月に立ち上げたことから始まったといわれている。

 ルーキン氏は新たな試みで地元を盛り上げられると思っていたのかもしれないが、新会社の設立は、過去20年間この地域でゴーストツアーを行ってきたテューダー・ワールドを経営するジャネット・フォードとジョン・フォード夫妻の怒りを買った。

 フォード夫妻にとって特に腹立たしかったのは、ルーキン氏のツアーが、12世紀の歴史的邸宅を利用した彼らの会社の玄関からそう離れていないところから始まる点にもあった。

「私たちはこの古い建物のために多額の費用をかけているのに、何の経費もかけずに私たちの商売を奪われているような気がする」とジョン氏は嘆く。一方でルーキン氏は批判に対し「ツアーを独占しているわけではありません。私は常設のオフィスを持っていませんし、どこかでお客さんに会わなければなりません」としてツアーの開始地点が近いのはあくまでも偶然だと語っている。

 この対立は有名なトリップアドバイザーが、テューダー・ワールドのプロフィールにルーキン氏のウェブサイトを不注意にも掲載してしまったことでさらに悪化したとみられている。本格的な夏を迎え、観光客がシェイクスピア伝説で有名な町に押し寄せる中、2つのツアー会社の対立は沸点に達した。ルーキン氏はフォード夫妻が「悪質な被害者キャンペーン」を画策していると非難し「ツアー中に暴言を吐かれた」と主張。フォード夫妻もルーキン氏に「町から追い出す」と脅されたと主張した。

 果たしてこの対立がいつ終結するのか、今のところ両ツアー会社はライバルがこの町でビジネスをしていることを我慢して営業していかなければならないようだ。今この2社のツアーに参加すれば、幽霊よりも怖いものが見られるかもしれない。

参考:「Yorkshire Evening Post

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

文=田中尚(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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