岸田内閣改造でロシア顔負けの密室政治が復活! 「インテリジェンスがないと生き辛い世の中」ジェームズ斉藤

【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】

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第2次岸田第2次改造内閣(画像は「Getty Images」より)

──前回は西側諸国だけでなく、中国も落ち目で、ロシアやインドに勢いがあるというお話でしたが、日本はどうなりそうですかね。親米や媚中の政治家ばかりなので。

ジェームズ:はっきり言って国家戦略としては評価以前に論外の人たちですけど、投資戦略からすると自分たちの小銭稼ぎにはなるんですよ。このあと、岸田さんの内閣改造のことを話しますけど、中国の観光客が解禁になっていまいっぱい来てますよね。彼らはこれがやりたいだけです。

──自分の利権さえ潤えばいいってことですか!

ジェームズ:その通りです。ただし、いまの中国人観光客は安倍さんの時代の爆買いの観光客と比べるとはるかにスケールが落ちてます。昔は超富裕層が来ていたんですが、いまは中間層の上ぐらいしか来ていません。習近平が超富裕層をかなり潰しまくったためで、中間層が来ているのは締め付けすぎて暴れないよう日本旅行でガス抜きしてもらう戦略です。ですので、中国観光客が来てるといっても前のように金を落としてはいきません。

──中国利権すら縮小しているんですね。

ジェームズ:金正恩がロシアに行ったのも中国経済を見限ったから、という理由ですからね。さらに言えば、いまの中国は共産主義の理想からも離れて、グローバリストの奴隷に成り下がっています。確かに習近平はゴリゴリの共産主義者なので、これまでの鄧小平や江沢民、胡錦濤の上海閥が敷いた改革開放路線を嫌っています。しかし、嫌ったところでこれまでの改革開放路線は簡単には修正できないので、北朝鮮はロシアに寄っているのです。

──北朝鮮ってそこまで共産思想に心酔していましたっけ?

ジェームズ:北朝鮮の共産主義は形だけで、根幹を成すのは主体思想です。端的に言えばこれはなににも頼らず、主権と独立を維持することを意味します。何にも頼らないということは、グローバル主義からの完全な決裂をも意味します。事実、北朝鮮にはアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)のような民間資本が牛耳る中央銀行がありません。ですから、マネーをグローバリストに支配されていません。しかも、核を持っているのでグローバリストが戦争を仕掛けようと思っても簡単には入ってこれないのです。北朝鮮がグローバリストに依存していると言えるのは麻薬取引ぐらいです。北朝鮮は世界の麻薬ネットワークにおける重要な流通拠点です。あとは日本のパチンコ・マネーや朝鮮総連からの送金が流れ込んでいますが、それぐらいです。その一方で、中国はグローバリストの奴隷化が進んでいますから北朝鮮は離れていくのです。

 この奴隷化を改めるために必要なのが台湾侵攻です。これをやることが中国は改革開放路線からの完全な決別になります。ですので、今回、北朝鮮がロシア側にいったことでますます台湾有事の可能性が高まっています。

──パワーバランスは反西側に傾いていると。

ジェームズ:そういうトレンドですので中国はそこに乗りたいでしょう。実際、いまの東アジアはロシアと北朝鮮が反米勢力としてガッチリ手をつないでいる状態です。ここで習近平が台湾侵攻を実施すれば、ロシア、北朝鮮が中国を裏でサポートします。北朝鮮のしたたかな戦略としてはウクライナ戦争でロシアに、台湾有事では中国に物資を提供することです。そのしたたかさは侮れません。

──前から思ってましたけど、良くも悪くも金正恩はしっかりした指導者ですよね、日本の政治家と違って。

ジェームズ:それはそうでしょう。なぜなら、北朝鮮を作ったのは日本の中野学校ですから。

──えっ!?

ジェームズ:本当ですよ(苦笑)。戦後、中野学校関係者が朝鮮の北部に残留して北朝鮮建国に貢献していますから。

──えーっ、そうなんですか!? それじゃあ、なんでもっと日本寄りの国に作らなかったんだって話ですけど!

ジェームズ:いや、それは根本的な誤解があります。中野学校及び関東軍はもともと思想的には大アジア主義に属します。大アジア主義を要約すると、「アジア人のアジア」であり、ロシアが推進しているユーラシア主義と酷似しています。つまり、アジアから欧米を駆逐することが目的ですから、間違っているのは北朝鮮ではなく、いまの日本ですよ(苦笑)。

──あーっ! 言われてみれば確かに(苦笑)。いまの日本のほうが欧米べったりで欧米に毒された国になってますねぇ。

ジェームズ:大アジア主義の観点から見れば、いまの日本のほうが道理を外しているんです。残留日本兵の小野田寛郎さんっていたじゃないですか。彼は中野学校で訓練された、残置諜者で天皇のゴールドを第二次世界大戦後も護衛する任務を与えられていた「スーパー諜報員」でした。そんな彼がフィリピンから帰ってきてすぐにブラジルに渡ってしまったのは戦後の日本に幻滅したからです。いまの日本こそ、道理から外れているのです。

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小野田寛郎(画像は「Getty Images」より)

──確かに日本はアメリカに事実上占領されたままですもんね。戦前の日本人から見れば、「なんだ、このざまは」となりますね。

ジェームズ:ですから、北朝鮮こそ大日本帝国の正統な継承国なんです。「あの戦争」をいまだ戦っているのが北朝鮮なんですよ(苦笑)。

──ということは朝鮮戦争の時、日本は北に乗るべきだったんですね(苦笑)。

ジェームズ:それは何を優先するかによります。「経済か、国の誇りか」という究極の選択肢です。日本は結局経済を優先したのでアメリカ側につきましたが、もし北朝鮮側についたとしてもやはりバックはソ連だったので、日本は確実に共産化していたと思います。なので、朝鮮戦争における日本の戦略自体は間違っていないと言えます。あと、ここから先は問題がありすぎるので、TOCANAでは出せませんが、血筋的にも北朝鮮は正統な大日本帝国である可能性もあるんです。

──そうなんですか?

ジェームズ:そうですね。詳しくはメルマガで公開しますが、北朝鮮という国は日本の中野学校及び関東軍関係者が残留して国家の基盤を作ってそれで祭り上げられたのが金日成なのです。金日成はソ連とも通じていて、関東軍や中野学校の関係者の戦略によれば、ソ連をも利用して大東亜戦争を継続しようとしていたのです。北朝鮮はその拠点となる場所だったのです。

──そういうことだったんですね。なんかとても納得できます。だから、本当に日本にミサイルを打ち込まないんですね。

ジェームズ:日本に打ち込まないし、安倍さんが困った時には逆に打ってくれていました。それで世間の目がそれますからね。安倍さんが内閣改造を終わった瞬間とか、イージス・アショアを買わなければいけないといったタイミングで北朝鮮はミサイルを打っていましたからね。あれはある意味祝砲ですよ(笑)。

──確かにね(笑)

ジェームズ:小泉純一郎が初めて北朝鮮を日本の総理として訪問しましたけど、その時に金正日は「私とあなたの祖先は同胞である」と言ってます。つまり、朝鮮であると。その時の拉致問題トップで官房長官だったのが安倍さんです。

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画像は「Getty Images」より

──考えてみれば安倍さんも同胞ですね。

ジェームズ:安倍さんは田布施の人ですからね。田布施の人は北の両班の出が多いですからね。朝鮮の歴史で北って両班の拠点で貴族なんですよ。

──確か、小泉さんも鹿児島の旧田布施出身ですよね?

ジェームズ:そうですね。鹿児島のヤクザでもあります(笑)。ですから、北朝鮮が中国を見限ってロシア側に戻っていくというのはおかしな話ではなくて原点回帰なんです。

──東アジアの情勢は理解しました。意外な話もあって面白かったのですが(苦笑)、日本にはいま媚中の政治家がウジャウジャいるじゃないですか? 土地を中国人に売っても平気、風力発電、ソーラー発電に加担しても平気な売国政治家たちが。ああいう輩はどうなるんですか? 力は削がれるんですか?

ジェームズ:力は削がれますが、今回の内閣改造で法務大臣に小泉龍司という二階派議員が就任していますから微妙ですね。ソーラー利権、観光利権のような中国利権は全体的に弱まるというよりも部分的に弱まるだけでしょうね。なぜかというとアメリカのバイデン政権が部分的な戦略しかしてないためです。部分的戦略というのは先端技術、たとえば半導体やAI技術では中国を出し抜こうとしています。経済制裁や貿易戦争をやって中国の産業を一つひとつ潰していくことをしています。しかし、米中関係の全体を見るとアメリカは中国にズブズブで、中国で儲けようという思惑がまだまだあります。これに関してはアメリカでも批判が起こっていて、部分的な戦略では中国経済に対抗しうることはできないんじゃないかと。主に共和党関係者から包括的に中国からデカップリングをしないとダメだという意見が出ていますが、全く進んでいません。結局バイデン政権は媚中売国政権です。

 日本はそういうアメリカの態度を見て動きますから、部分的な対応しかしません。そうなると観光業で儲けようとかそういう発想になるんですよ。あとは移民関連ビジネスですね。ソーラー系、風力発電系は経済安全保障の範囲に入るので規制がかかるでしょう。三浦瑠麗の事件や秋山議員の事件で東京地検が動いているのは明らかにアメリカからのオーダーですから。

──風力発電やソーラーは切り捨てられていくと。

ジェームズ:中国の技術関係は切り捨てられていくでしょう。これが最近永田町界隈でバズっている「経済安全保障」という用語のカラクリです。そもそもアメリカでは経済安全保障(economic security)なんという用語を普段使用しません。アメリカで経済安全保障というと「中国製や日本製の物を排除してMade in USAをいかに守るか」という意味になり、選挙の時に労働者から票を大量に集めるための国内雇用対策の話になります。アメリカで日本で言う「経済安全保障」に当たるものは技術競争(technology competition)になります。しかし、日本ではアメリカに騙されてこれを経済安全保障と呼ぶことになり、あたかも「これは日の丸経済復興のチャンスだ!」と思い込んでいますが、実はアメリカが望む技術規制に付き合わされているだけなのです。しかも、「これからは経済安保だ!」と主張する御用学者が毎日のようにテレビ等で発信しているので、経済安全保障というマジックワードは完全に「形骸化」しています。

 経済安全保障の危険性は「アメリカが規制したい技術以外完全野放し」ということです。実際、観光は技術とはほぼ無関係です。スパイを大量に入国させてしまうという部分で経済安全保障と関連しますが、いまの動きを見ているとセキュリティクリアランス、スパイ対策は全然進んでいません。また、バイデン政権は日本に対し「移民をどんどん歓迎せよ」と非常に鬱陶しい外圧をかけてきます。となると、スパイ対策はやりたくてもできないのです。以前お話しした埼玉のクルド人問題を見ても、やはり麻薬が絡んでいるのでスパイ対策をした瞬間に、クルド人の不法移民だけでなく、日本の国会議員、そして日米安保体制そのものが揺らぐことになります。これが日本の状況です。結局アメリカのオーダーさえ聞いていれば何をやってもいいということなんですよ。ですから、いま媚中派はどういうシフトにして儲けようかしか考えてなくて中国の団体観光客解禁となったのもその動きと連動しています。

──そんなせこいことしか考えてないんですか。

ジェームズ:GOTOキャンペーンとかはあれは二階さんの利権ですからね。結局、彼らは中国に憧れてるわけではなく、金なので。金の儲けどころが観光客にあるならそこにシフトするだけなんです。

──一言で言ってクズですね。二階さんと並んで媚中の売国政治家、河野太郎さんはどうなりそうなんですか?

ジェームズ:デジタル庁のトップとして残留してます。これはどういうことかというと「マイナンバー問題と一緒に死ね」ということです。残留ということはマイナンバー問題も継承しますから(笑)。

──おぉ、そう聞くと溜飲が下がりますね(笑)。

ジェームズ:ですから、今回の内閣改造を一言でいうと疑似麻生内閣の誕生です。

──疑似麻生内閣?

ジェームズ:はい。麻生さんの権力がますます上がったということです。いま麻生派からの閣僚が4人もいますよ。岸田さんの宏池会は3人ほどで麻生派よりも少ないです。これはおかしいです。総理の出身派閥よりも麻生派のほうが多いんですから。安倍派の4人というのは最大派閥なんでわかるんですが、麻生派の4人は多すぎです。また、麻生さんは継続して自民党副総裁でもあります。これは形式的な地位ですが、麻生さんがやるとなると違う意味合いが出てきます。岸田さん、大臣、幹事長に命令できる立場と言っていいもので、麻生さんの了解なしに政権は動きません。それほど麻生さんの権力が固まったということです。

──今回の岸田内閣って何を改造したのかなって思うくらいパッとしなかったし、メディアもがっかりみたいな書き方でしたが。

ジェームズ:いえ、「静かなる粛清」です。誰に対して粛清をしたのかというと安倍派と茂木派と二階派です。安倍派の萩生田、西村、高市、松野とすべて留任させて立ち位置変えていないんです。どういうことかというと安倍派のトップ4人を政権に張り付けて安倍派をまとめる時間を与えないようにしたんです。

──そういうことか。

ジェームズ:二階派は観光業利権及び移民利権を渡す意味で法務大臣をデビューさせましたが、アメを与えたのはそれだけで、それ以外は二階派の権力そのものを削いでいます。法務大臣を与えたのは入国の手続きを迅速にするためです。観光業で儲けてください、しかし政権の運営には口を挟ませませんと。菅さんの存在もかなり薄くなって完全に外野になっています。

──完全に麻生さんの天下だと。ところで麻生さんは何をしたいんですか?

ジェームズ:大宏池会です。自民党で保守本流を復活させたいと。あとは自分の後継者、暫定的ですがこれは息子なんですけど、麻生将豊という長男がいまして、彼を後継者にして大久保利通、吉田茂、麻生太郎と流れるファミリーの血を後世に継承させることを狙っています。

──でも、長男はまだ政治家でもないですよ。

ジェームズ:ですから、麻生さんが退いた時に選挙に出る可能性が高いです。1979年、麻生さんが38歳の時に政治家になってその時のインタビューで言っていたのは「マスコミに批判されてもいいから日本の将来を間違いのない方向に持っていきたい」というものです。それがファミリーの血を継承することなんでしょう。あとは、フランス系ロスチャイルド家と結婚した娘を継がせるという案も浮上しています。麻生さんは現在、長男と娘を天秤にかけている状況です。

──ロスチャイルド家で思い出しましたけど、フランスの水企業ヴェオリアに水道の権利を売ってますよ、麻生さんは。売国やってますけど。

ジェームズ:それは部分的売国行為(苦笑)であって、日本の国家戦略を正しい方向に持っていくのは自分たちの役目だと思っているんでしょう。ほかの政治家は利権と票集めしか考えないんですけど、麻生さんはそんなことを考えなくても政治家をやれる人なんで日本の国家戦略を考える時間はある人なんですよ。ですから、自分しかできないという自負はあると思いますよ。ここで肝心なのは、麻生さんの国家戦略は本人から見て正しいと思っていることであり、客観的には結果がすべて物を言います。

──まあ、大久保利通も台湾出兵をやりましたしね。

ジェームズ:なので台湾有事は日本有事と言うんでしょうね。麻生事務所には大久保利通の巨大な肖像画が飾られており、いかに麻生さんが先祖を意識しているかわかります。

──ともかく麻生さんだと。で、次の総理は茂木さんと言われてましたけど、引き続きそういう状況ですか?

ジェームズ:いえ、次は茂木さんと言われてましたけど、今回の人事でわからなくなりました。なぜかというと小渕優子、ドリル優子という訳ありの世襲議員を党四役のひとつ選対委員長にもってきたためです。ドリル優子は茂木派なのですが、彼女のバックはこの間亡くなった参議院のドンと言われた青木幹雄氏です。青木氏は茂木派なのに茂木さんが大嫌いで「茂木だけは絶対に総理にするな」と言って死んでいった人ですので、彼女を選対に据えたのは茂木潰しです。

──ほぉ。

ジェームズ:さらにドリル優子はなぜか清和会の森喜朗に凄い気に入られています。ですから、岸田さんは今回絶妙な人事をやっていまして、茂木さんに総裁選の立候補をさせないようにもっていくためにドリル優子を持ってきたんです。さらに彼女を据えることによって安倍派の事実上のドンである森さんにも恩義を売ってるわけです。

──二枚腰みたいなものは上手なんですね。

ジェームズ:岸田さんは権力のバランスを取るというか、仕組みを作るのはうまいです。それを維持できるかは知りませんが、確かに仕組みを作るのはうまいです。ですから、今回の内閣改造で思ったのが長年私が諜報任務で実際に関わってきたクレムリンの権力闘争みたいだということです。たとえば、プーチンは「クレムリンのCEO」とよく言われますが、クレムリン内で何をやっているかというと絶妙な人事の配置をし、分断統治でもって閣僚同士を競わせて、大統領の権力を敵無し状態にしています。最近まであった「ショイグvsプリゴジン」のイザコザはまさにこのやり方の産物でした。これはビジネスで言うとマネージメントであり、リーダーシップではありません。ビジョンのかけらもなく、ただ自分の権力維持を最優先するに徹する「自分ファースト」の典型です。岸田さんも全く同じで過去20年くらい封印されていた自民党の派閥抗争をわざと復活させ、自分に都合がいいように派閥間バランスを操作しているだけです。タチが悪いのは岸田さんはただの「官邸の雇われCEO」であり、プーチンのように自分の決断で動いていません。岸田さんの背後ですべてを取り仕切っているのは麻生さんです。これはもう平安時代末期の後白河法皇の院政の強権力を彷彿とさせます。いずれにせよ、「官邸のクレムリン化」が起こっているということは明らかに民主主義の形をした独裁であって全体主義になっていると言えます。

──国民無視も甚だしいですね。

ジェームズ:そこへ来て文春で叩かれまくった木原誠二を自民党幹事長代理として残留させています。

──奥さんが人殺しかもという人を(苦笑)。

ジェームズ:ですから、史上最低最悪の副官房長官が残留してしまったんですが、彼の肩書は幹事長代理兼政調会長代理なんですよ。この代理っていうのがおかしくて、政調会長と幹事長はいるわけです。そこに代理を据えるというのは意味がわからないですよね? 歴史的には代理ポストは派閥の実力者が送り込まれ、党の運営に影響力を持っていました。今の幹事長及び政調会長はそれぞれ茂木さん(茂木派)と萩生田(安倍派)になり、そこに宏池会の木原誠二を送り込んでいるということになります。これはどういうことかというと江戸時代で言えば目付け役です。

──幕府のスパイ的な。

ジェームズ:そうです。木原誠二が表の舞台で使えなくなったのでスパイにしたんです。

──読売新聞は木原誠二のことを「岸田首相の懐刀」って書いてますが、そういう意味なんだ(笑)。

ジェームズ:そうです。スパイということです(笑)。これは昔、ソ連にあったコミッサーという政治将校制度と似ています。コミッサーは赤軍の参謀本部とかに置いて、参謀が暴走しないように監視する役目です。しかもコミッサーは常にピストルを携帯しており、独断で反抗する軍人の頭を撃ち抜く権限を有していました。ですから、木原誠二はコミッサーになってしまったんです(苦笑)。これを見ても国民の許可なしに「官邸のクレムリン化」は猛スピードで進んでいます。

──木原さんはじゃあ完全な裏方になったんですね?

ジェームズ:はい。表に出ることはたぶんありません。日本はスパイとか諜報員を見下す文化なのでスパイになったということは今後のキャリアは断たれたということです。彼はもともと総理候補といわれて宏池会の王道をいくような人でしたが、文春砲でボコボコになったので「犬になってもらう」と(苦笑)。ですから、茂木さんが自民党機密費を自分の懐を肥やすために使おうとしたら待ったをかける。萩生田さんが政調会長として岸田政権に逆らうような政策を実行しようとしたら待ったをかける。そういう役目になったということです。政調会長というのは政策を立案するところなので、たとえば安倍派は積極財政で増税に反対です。そこを安倍派を代表して増税に反対するようなことをしたら待ったをかけて「増税でしょ」と。木原誠二は財務官僚だったので財務省の傀儡でもあります。つまり、今回の内閣改造は、麻生さんが天下を取って、岸田さんというロボットの総理を据えて、岸田さんの右腕にスパイとなった木原誠二を自民党トップに張り付けることによって増税路線を固めるということです。

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画像は「Getty Images」より

──最悪じゃないですか!? いま増税してどうするんですか!

ジェームズ:日本は沈没ですよ。ですが、財務大臣も鈴木さんという、麻生さんの義理の弟の残留ですから(苦笑)。自民党の税制会長は甘利さんで彼も麻生派です。つまり、これは麻生さんによる増税を目的とした全体主義が始まるということです。増税は「大きな政府」への第一歩です。「大きな政府」は必ず全体主義になります。

──最悪ですね、麻生さんは。水は売るし、増税だし。

ジェームズ:そうです(苦笑)。前述の後白河法皇の院政が源平合戦を引き起こし日本を内戦に突き落としましたが、今回の「麻生院政」は大増税の阿鼻叫喚が待ち受けています。こんな平安時代の政治手法を現在にやっていることが既にあり得ない話です(苦笑) 。なので、今回の内閣改造は絶望的な話ばかりなんですけれど、外務大臣と防衛大臣は真剣な人事をやったと思います。外務大臣はほぼ無名の上川陽子氏で、防衛大臣が木原稔氏です。木原といっても木原誠二とは血縁関係はありません。

 まず、上川氏から説明しますと、彼女は安倍政権の時に法務大臣を経験していてオウム事件の関係者13人を一気に死刑にしました。

──おぉ、それは英断ですね(笑)。

ジェームズ:英断です。何しろ、男の歴代法務大臣が全てスルーしていた問題を一気に解決したのですから(笑)。この人は東大を出て三菱総合研究所に入ってから政治家ですから官僚出身ではありません。ですから、死刑という一番ブラックな政策でも臆せずに実行できる冷徹さと誠実さを持っている人です。

──テロリストは死刑ですよ。

ジェームズ:それが世界の常識です。ですから。この人はやることはやる。しかも一番嫌われるようなことでもやれる人なのでおそらく対中国の外交政策でもこれから変化が出てくるのではないかと思います。アメリカが推し進める技術問題、技術競争に関して、日本も中国から本格的にデカップリングするということです。あと、外務省は事務次官、駐米大使、審議官といった外務省のトップクラスの人たちが一気に麻生さんが入れ替えたんです。

──アメリカ寄りに入れ替えた?

ジェームズ:というよりもアメリカの言いなりにならない人に入れ替えました。麻生さんいわく「いまの駐米大使は間抜けだからクビにした」と聞いています(笑)。富田という駐米大使がクビになり、山田重夫という審議官が事務次官にならずに駐米大使になりました。あと市川恵一という人が将来事務次官になるといわれています。彼も有望で、外務省の中で安全保障の派閥があって超重要人物です。なので、いまの外務省はトップがしっかりした人に変わっています。“リン・ホウセイ”と呼ばれている林芳正さんをクビにして、しっかりした人にすげ換えました。ちなみに、“リン・ホウセイ”がクビになったタイミングはこの間のウクライナ訪問中で、キエフから日本に帰る飛行機の中でクビになっています(苦笑)。これも麻生さんが岸田さんに「林はダメな男だから奴が外遊中にクビにしろ」と命令したと関係者が言っていました。(笑)

──林さんは「やられた」と思ったでしょうね(笑)。

ジェームズ:麻生さんはずっと林は使えないと言ってましたし、外務省がまったくだらしなくて当てにできないということで、林さんから駐米大使まで全部総取っ替えです(笑)。

 また、今回の人事で宏池会のナンバー2だった林さんの序列は下がりました。代わってナンバー2になったのは上川さんです。林さんは将来の総理候補とまで言われていましたが、そうはさせないという思惑が今回の人事にはありました。

──それはいいですね。林さんがなったら最悪ですからね。

ジェームズ:今回でその野望は断たれました(笑)。次に防衛は木原稔さんですけど、彼は茂木派です。かなり勉強する人で自衛隊のOBが主催する勉強会にいつも出席しています。台湾有事のウォーゲームでは防衛大臣としてずっと参加していた人でもあります。

──すでにシミュレーションができてる人なんですね。

ジェームズ:そうです。有事が起こった時にどうするかを何十回もやっている人で、自衛隊の統合幕僚長たちに囲まれてサポートしてもらってもいますから有事には強い人だと思います。傷があるとすれば、統一教会絡みですが、自民党であれば何らかの関係をもってしまうのは仕方ないと思いますね。私も何回も会っているので、人柄としては誠実で、まともな人だという印象を受けました。ですから、外務大臣と防衛大臣の人事はかなり真剣な人事です。これは何を意味するのかというと、ついに岸田政権が戦時内閣に舵取りをしたということです。

──やっと! ホント、しないとマズいですもんね。

ジェームズ:マズいです。安倍派と二階派を徹底的に弱体させることで政権を安定さて、菅さんを完全に外野にしました。そして有事になってもちゃんと仕事ができそうな人が出てきたので悪くなかったと思います。難点を言えば、増税政権で日本の経済にとっては何ひとつ良い事はありません(苦笑)。

──痛し痒しですね(苦笑)。

ジェームズ:とりあえず、有事に対応できるようになっただけでも良しとするべきでしょうか。いずれにせよ、今回の内閣改造は私のような諜報関係者や毎日永田町に出入りしている政治記者くらいしか理解できないような「玄人向けの内閣改造」であり、一般国民に対する考慮はゼロです。過去20年くらい小泉さんや安倍さんがやった「国民人気最優先のパフォーマンス政治」の時代がついに終わり、官邸の閉ざされたドアの向こうですべてが決まる「密室政治」の時代が復活しました。岸田政権下における政治と国民の乖離度はクレムリンも顔負けです。冷戦中に確立した「クレムリン学」ならぬ「官邸学」が日本でも必要な時代が来たということです。ますますインテリジェンス・リテラシーがないと生きづらい日本になって来ました。

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文=中村カタブツ君

元『紙のプロレス』編集者。現在は認知科学者である苫米地英人先生の出版関連業務に携わっている。
著書『極真外伝―極真空手もうひとつの闘い』(ぴいぷる社)
編集『苫米地博士の「知の教室」』(サイゾー)
編集・構成『日本人はもっと幸せになっていいはずだ』(サイゾー)

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