ハマスの背後にロシアの影、イスラエルが“あえて”自国民を見殺しにした理由とは? 2024年に台湾有事勃発→第三次世界大戦へ=ジェームズ斉藤

【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】

ハマスの背後にロシアの影、イスラエルがあえて自国民を見殺しにした理由とは? 2024年に台湾有事勃発→第三次世界大戦へ=ジェームズ斉藤の画像1
画像は「Getty Images」より

──ハマスのイスラエル侵攻が始まって、第三次世界大戦のきっかけだとか言われていますが、大丈夫ですか!?

ジェームズ:「大丈夫か?」と聞かれたら、まったく大丈夫ではないですね(苦笑)。ただし、第三次世界大戦とかそういう話ではないです。そもそも「第三次世界大戦のきっかけ」という言い方がどこか他人事のように感じますが、どうですか?

──まあ、そうですね、ハマスの侵攻をきっかけに戦争が起きて、そのうち日本も巻き込まれるという感覚ですね。

ジェームズ:ですよね? しかし、日本の場合は“そのうち”ではなく、早ければ今年、来年という可能性があります。

──えっ、今年か来年ですか!?

ジェームズ:まあ、今年はもう残り2カ月なのでないとは思いますが、来年は可能性ありますね。つまり、第三次世界大戦という前に台湾有事が起きて、それが大戦につながっていくという流れですね。ですから、今回のハマスによる攻撃は単なるテロではなく、イスラエル戦争だということです。実際、イスラエルはハマスに対して宣戦布告しています。国家でもない相手に宣戦布告なんて本来あり得ないんですが、それをイスラエルのネタニヤフ首相は早々にしましたよね。つまり、これは戦争になるという宣言であり、巷間言われているようにのちのちイスラエルvsイラン戦争につながっていくということです。

──ハマスのバックにはイランがついていると盛んに言われてますよね。

ジェームズ:イランがハマスに資金援助や武器供与などをしているのは事実ですし、そのイランのバックにはロシアがいます。多くのメディアがイランのことは言うのですが、ロシアについてはなぜか言及していませんね。しかし、ハマスの代表ハリド・マシャルは去年からいままでの間に最低3回モスクワを訪れていて、最新が今年の4月でした。ですから、今回の奇襲でハマスがドローンを使ってイスラエルの戦車を破壊できたのもロシアの技術支援があったためです。

──イランだけじゃないんですね。

ジェームズ:興味深いのが10月8日つまり、ハマスの奇襲があった翌日にロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長がX(旧Twitter)でイスラエルに関して「期待通りのことが起こった」とポストしているんですね。ですから、ロシアはもう隠していないです。ということは遠からず、この戦争は拡大するでしょうね。

──ウクライナ戦争のように長引くということですか?

ジェームズ:長引くでしょうし、イスラエルvsイラン戦争につながる流れが今回の戦争の核心となるでしょう。

──でも、イスラエルの軍事力があれば、ガザ地区のテロ組織ぐらい簡単に制圧できそうですけど。

ジェームズ:本気を出せばできると思いますよ。しかし、本気を出さないでしょうね。イスラエルの地上軍がガザ地区に侵攻することはあるとは思いますが、それでも完全に殲滅しないで終わりにするんじゃないですかね。あるいはそうすることによってレバノンのヒズボラが動き出して戦火が拡大する結果になるとかでしょうね。

──なぜ、本気を出さないんですか? 自国民があれだけ殺され、拉致されているのに。

ジェームズ:だから、問題はそこです。今回、多くの報道で言われているのがハマスの奇襲を未然に察知できなかったイスラエルの国防能力の低下、モサドの諜報能力の劣化です。しかし、モサドの諜報能力は世界トップレベルですよ。しかも、モサドが最も警戒しなければいけないのは自国内のテロリストですよ。それが奇襲攻撃を受けたなどあり得ないんです。

──そう言われるとそうですが、現実に起きてしまっているので。

ジェームズ:つまり、あり得ないことが「起きた」ということは、ハマスの動きを放っておいたということです。

──いや、でも、そうなるとイスラエルは自国民を見殺しにしたということになりますよ?

ジェームズ:実際、見殺しにしているじゃないですか。奇襲攻撃を受けてる地域を20時間以上も放っておいたんですよ。

──確かに大勢のイスラエル人たちが「なぜ、警察も軍も来てくれなかったの! 何時間も!」と怒ってましたね。でも、そんなことを平気でしますかね?

ジェームズ:そんな政府はいくらでもあります。たとえば、日本がそうじゃないですか。北朝鮮の拉致問題はいまだに放ったらかしで、ロクに抗議もしませんよ。そしてコロナワクチンにしても国をあげて接種を推奨しました。

──8割の国民が接種しましたからね。

ジェームズ:あれは異常ですよ。ただし、世界には日本を超える9割接種の国がありました。それがイスラエルです。イスラエルがなぜ9割なのかというとワクチン接種が強制だったからです。日本が強制にならなかったのはいい意味で国がヘタレに設計されているからです。日本が変に強権主義だったらワクチンも強制されてたはずですからね。イスラエルの場合は毎日が戦争ですから政府も強権的です。そういう国は国民の命をなんとも思いません。

──言われてみると説得力はありますね(苦笑)(※この後、「エジプトほかの諜報機関からイスラエル政府に対してガザ地区でなにか起きるという事前警告があった」という記事が出てくる)。でも、そんなことをしてどんな意味があるんですか?

ジェームズ:エルサレムのアル・アクサ・モスクを破壊したいんです。アル・アクサ・モスクは有名な岩のドームがあるイスラム教の最高聖地の一つです。しかし、エルサレムには有名な嘆きの壁があり、ユダヤ教の聖地でもあります。また、キリスト教の聖地である聖墳墓教会もあります。要はイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の聖地がエルサレムなのですが、ユダヤ人とすればイスラム教もキリスト教も追い出したいわけです。最低でもイスラム教のモスクは潰したいんですよ。というのも、いまモスクが建っている場所は二千年前にユダヤ教の神殿があった場所ですからね。この神殿を復活させて救世主(メシア)を迎えるというのがエルサレム政府のアジェンダなのです。しかし、日本の人々にすれば、メシアの復活のために戦争を始めるとか、自国民を犠牲にするといった発想は理解し難いでしょうね。

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アル・アクサ・モスク(画像は「Getty Images」より)

──だって、その発想は完全にカルトですよ(苦笑)。

ジェームズ:キリスト教もユダヤ教もイスラム教もカルトですよ。なぜなら、死んだ人が生き返ったと信じているんですから(苦笑)。

──キリストは死後3日で復活してますねぇ。

ジェームズ:もちろん、本気で神を信用している人はほとんどいませんよ。みんな良識の範囲内で神を信じているだけです。しかし、狂信者は違います。聖書に書かれていることだけが真実であり、そして厄介なことにゴリゴリの狂信者の中に権力者が意外に多いんです。その最たるものがエプスタインやその周辺の人々のように宗教儀式としてのペドフィリアを密かにやっている人たちで、彼らはだいたい昔からの王族や貴族ですから古い宗教観をいまだに維持しているのです。最悪なのはそういう人たちにとって一般の人々は奴隷ですから拉致されようが殺されようがどうでもいいわけです。

──ビル・ゲイツとか世界経済フォーラムのユバル・ハラヒとかは「世界の人口は多過ぎる」とか普通に言ってますもんね。

ジェームズ:「多過ぎる」ということは「減らせ」ということですからね(苦笑)。彼らは自分たちが気持ちよく暮らせればいいだけなので、人命よりもユダヤの神殿を作るというアジェンダのほうが当然重要なのです。彼らの望みはユダヤ第三の神殿を作って、そこに救世主を迎えるということです。

──でも、「そのために戦争ですか?」ってやっぱり思ってしまうんですが。

ジェームズ:今回の奇襲でハマスの残虐性ばかりがクローズアップされていますけど、イスラエルもずっとひどいことをしてるんですよ、ガザ地区の人々に。土地を問答無用で奪ったり、住民を狙撃したり、いつ戦争になってもおかしくないことを繰り返しています。特にネタニヤフ政権が復活してからはそれがエスカレートしています。さきほど言ったエルサレムのアル・アクサ・モスクを今年に入って何度も襲撃していますし、10月5日にはモスクに乱入しようとした男が捕まっています。その男はモスクの中でヤギを生贄として殺そうとしていたのです。

──えーっ、その行為ってイスラム教の禁忌に物凄く触れてませんか?

ジェームズ:聖地を血で汚すことになりますから絶対にやってはいけません。しかも、男は「第三の神殿の建設を早めるため」と言ったと言われています。なにより最悪なのはその男はイスラエル政府の高官だったのです。

──ヤバい人が政府内にいるんですね(苦笑)。

ジェームズ:イスラエル側がこれだけ挑発しているんですからハマスが報復しないわけがないんですよ。ですから、今回の奇襲は奇襲ではなく、イスラエル側からの挑発にハマスが乗せられたという側面が十分にあるんです。

──そういうことだったんですね。

ジェームズ:それに、そもそもハマスを作ったのはイスラエルですからね(苦笑)。1970年代の日本の連合赤軍や重信房子のような連中はアラファト議長がリーダーだったPLOと共闘していたのですが、イスラエルはそれに対抗する勢力としてハマスを作ったのです。ところが次第にイスラエルの言うことを聞かなくなったハマスがイランの支援を受けるようになったのです。

──大まかな構図がやっとわかりました。ただ、今後はどうなるんですか? 米軍は空母を出すと言ってますけれど(後日、アメリカは地中海に空母打撃群を展開)。

ジェームズ:はっきり言ってアメリカは何もしないと思います、空母は出しても極力自分の手を汚すことはしないはずです。とはいえ、イスラエルは日本と同じようにアメリカと軍事同盟を結んでいますから、普通だったら米軍が上陸してイスラエルを守るという選択肢もあるのです。しかし、上陸するまではしないと思いますね。イスラエルもいまのアメリカをそこまで信用していないでしょう。バイデン政権は発足当初からイラン寄りの政策ばかりしていますから。代表的なのがJCPOAの復活です。JCPOAとは「イランの核開発が平和目的であることを確保することで経済制裁を解除する」という取り決めです。

──平和目的であれば核開発をしてもいいということですか? 

ジェームズ:そうですが、平和目的かどうか誰が判断するんですか? JCPOAではIAEA(国際原子力機関)がチェックするから大丈夫と言っていますが、チェックなんてできるわけがありませんよ(苦笑)。つまり、バイデン政権はイランに核爆弾開発を許可を出したのと同じなのです。その前にオバマがJCPOAをやっていますから、アメリカのイラン強化策はオバマの時から始まっています。このJCPOAを、次の大統領のトランプが撤廃し、バイデンが再復活させています。ですから、これはアメリカの民主党が引き継いできたイラン強化政策なのです。よって、イスラエルはいまのバイデン政権を全く信用していません。

──しかし、空母は出しましたよ。

ジェームズ:公海上に浮かべているだけでしょう。それは国際法的に完全に合法な海軍力をもって実施するパトロール活動です。ただし、爆撃機を搭載しているのでパワープロジェクション能力があり、陸上に軍事力を投影できます。つまり、これはイラン、トルコ、エジプトなどのイスラム教国家に対する抑止力の発揚です。米海軍の空母がある限り、中東全域に渡る地域紛争には発展することはないですが、バイデン政権が空母の艦長に「傍観視していろ」と命令していたら、空母の意味はなくなります。また、イランはそうなるだろうと踏んでいるでしょうね。今後の展開としては、ハマスの軍事侵攻に乗じ、レバノンにあるイスラムテロ組織のヒズボラが動き始めると思いますが、これは「国家vsテロ組織」なので米海軍はやはり動かないと思います。

──空母は出すけど軍事介入はしないだろうと。

ジェームズ:ですから、今回のイスラエルの戦争は今後どうなる、こうなるという話をしていても仕方ありません。大きな流れを捉える必要があります。基本的にはイスラエルvsイラン戦争に向かっていくという見立てを持っていますし、私の諜報機関関係者も同じ見解を共有しています。大切なのはそうなっていく過程で、世界がどう動いていくか、です。まず、ウクライナ戦争は終息に向かっていきます。これは西側の援助が途切れていくし、関心が薄くなるからです。現状ロシアが占拠している地区はロシアのものになるでしょう。アフガンのようにダラダラとした戦争は続くとは思いますが、一旦終了でいいと思います。その一方で、中東での戦争勃発に続いてアジアでの戦争勃発が気になります。つまり、中国がどう出るか? これを一番注意しなければいけません。イスラエル戦争で、もしもアメリカが動かないとわかったら、当然、習近平は「台湾でも動かない」と判断しますよね?

──絶対でしょうね。

ジェームズ:ですから、日本としてはここにこそ、気を遣わなければいけません。であるのに、日本のメディアは戦争の状況ばかり追っていますよね? イスラエルの諜報能力が落ちたとか、イランがバックだとか、どうしたこうしたばっかりです。もちろん、それも必要でしょうけど、それが即、台湾有事に直結する可能性を一番に心配しないといけないんです。今後、イスラエルの戦火が拡大する中、「なんだ結局、アメリカ海軍は動かないんだ」となった時、これは習近平へのゴーサインと同じですから、日本は即時臨戦態勢を取らないといけないんです。大切なのはそっちだと思いますね。

──確かにそっちですね。対岸の火事じゃないですね。

ジェームズ:結構緊迫していると思いますね。では、そうなった時に何が起きるのか? これについて詳しくはメルマガでお話ししますが、一つ言えるのは沖縄は当然として北海道がかなり危ないです。ロシアによる北海道侵攻は先日の鈴木宗男のロシア訪問とアイヌでつながっています。かなり準備が進んでいると言っていいのに日本政府はまったく対処しようとしていませんから要注意です。

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ジェームズ斉藤(@JamesSaito33)
某シークレットセミナー教官。某国諜報機関関係者で、一切の情報が国家機密扱い。国際ニュース裏情報の専門家。Xはこちら

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文=中村カタブツ君

元『紙のプロレス』編集者。現在は認知科学者である苫米地英人先生の出版関連業務に携わっている。
著書『極真外伝―極真空手もうひとつの闘い』(ぴいぷる社)
編集『苫米地博士の「知の教室」』(サイゾー)
編集・構成『日本人はもっと幸せになっていいはずだ』(サイゾー)

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