人類創造のミステリー「進化論」vs「奇想天外理論」古代宇宙飛行士説、地球空洞説、アトランティス起源説…

イメージ画像 Created with DALL·E

「我々人間はどこから来たのか?」 この根源的な問いに、人類は長い間頭を悩ませてきた。そして現代においても、ダーウィンの進化論が広く受け入れられている一方で、宗教的な解釈や科学と神秘主義を融合させた、より奇抜な理論を信じる人々が後を絶たない。

 今回は、そんな常識を覆す人類誕生に関する驚くべきオリジンストーリーを紹介する。進化論では説明できない謎の数々があるのかもしれない。

宇宙からの訪問者!? 古代宇宙飛行士説

 古代宇宙飛行士説は、地球外生命体が太古の昔に地球を訪れ、人類の創造に関与したと主張する、最も有名なトンデモ説の一つである。ペルーのナスカの地上絵やエジプトのピラミッドなど、当時の技術では到底実現不可能に思える巨大建造物は、宇宙人の仕業だと説明される。

 支持者たちは、古代の文献や神話に登場する神や不思議な現象を、宇宙人との接触の証拠だと解釈する。例えば、世界各地の神話に共通して登場する「空飛ぶ乗り物」や「天から降りてきた神々」は、高度なテクノロジーを持つ宇宙人を表しているというのだ。

タリア、ヴァル・カモニカのペトログリフ。古代宇宙飛行士の支持者は、これらの人物像が宇宙飛行士に似ているとしている 画像:Luca Giarelli/ CC BY-SA 4.0

 しかし、科学的な根拠は乏しく、考古学的発見を都合よく解釈しているとの批判もある。古代の人々が、独自の技術や文化によって驚異的な建造物を作り上げた可能性を、私たちは過小評価してしまっているのだろうか?

水中生活が人類を生んだ!? 水生類人猿説

 水生類人猿説は、人類の祖先が水辺で生活していたため、他の類人猿とは異なる進化を遂げたと主張する理論である。二足歩行や体毛の喪失、皮下脂肪の存在など、他の類人猿には見られない特徴は、水辺の環境に適応した結果だと説明される。

 例えば、二足歩行は水中でバランスを取るため、体毛の喪失は水中での抵抗を減らすため、皮下脂肪は水中での体温を保持するためにそれぞれ進化したというのだ。

 この説は人間の身体的特徴をユニークな視点で説明しているが、化石記録などの科学的証拠に乏しく、多くの学者から支持されていないのが現状である。水辺の生活が人類進化にどのような影響を与えたのか、更なる研究が待たれる。

地球の内部には別世界が!? 地球空洞説

 地球空洞説は、地球は空洞であり、その内部に別世界が存在すると主張する、古くからある奇想天外な理論である。地球内部には太陽があり高度な文明が栄えているという。そして、人類はその文明から来た、あるいは送り込まれた存在だとされる。

 17世紀の天文学者エドモンド・ハレーも、地球空洞説を支持していた。彼は、地球は複数の球殻から成り、それぞれが回転することで地球磁場が生じていると考えた。しかし、現代の科学では地球の構造上、空洞であることは不可能とされており、信憑性は低いと言える。

 それでもなお、地球空洞説を信じる人々は後を絶たない。もしかしたら、我々の知らない場所に、未知の世界が広がっているのだろうか。

イメージ画像 Created with DALL·E

人間と類人猿のハイブリッド説

 人間と類人猿のハイブリッド説は、人類は異なる類人猿種間の交雑、あるいは宇宙人との交雑によって誕生したと主張する、センセーショナルな理論である。過去には人間とチンパンジーのハイブリッドを生み出す実験が行われた記録も残っている。

 ロシアの生物学者イリヤ・イワノフは、人間の精子を使ってメスのチンパンジーを妊娠させようとしたが、成功には至らなかった。しかし、1967年に中国で同様の実験が行われ、妊娠に成功したという噂もある。真偽は定かではないが、もし本当だとしたら倫理的な問題も孕んでいる。

 現在では遺伝子解析技術が進歩し、人類とチンパンジーのDNAは非常に近いことが分かっている。はるか昔、共通の祖先から分岐した人類とチンパンジーが、再び交雑していた可能性はゼロではないだろう。

失われた大陸の謎 アトランティス起源説

 アトランティス起源説は、プラトンの著作に登場する伝説の大陸アトランティスに、高度な文明が存在し、人類はその末裔であると主張する理論である。アトランティスは、大地震や洪水によって海に沈んだとされ、現在もその存在は確認されていない。

 支持者たちは、世界各地に残る神話や伝承を、アトランティス実在の証拠だと主張する。例えば、ギリシャ神話に登場する神々は、アトランティス人の末裔であり、彼らが高度な文明の遺産を伝えたというのだ。

 しかし、科学的な裏付けは乏しく、ロマンをかきたてる物語の域を出ないと言えるだろう。それでも、海底に眠る幻の大陸アトランティスに、我々のルーツを求めたくなる気持ちも分からなくはない。

 人類の起源は、今もなお解明されていない謎が多い。今回紹介した奇想天外な理論は、そんな人類の探求心の表れなのかもしれない。ダーウィンの進化論が定説とされる一方で、想像力を刺激する代替理論が存在し続ける限り、我々の旅は終わらないだろう。

参考:Ancient Origins

文=青山蒼

1987年生まれ。都市伝説マニア。

青山蒼の記事一覧はこちら

※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。

人気連載

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.02 20:00心霊

人類創造のミステリー「進化論」vs「奇想天外理論」古代宇宙飛行士説、地球空洞説、アトランティス起源説…のページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで

人気記事ランキング更新