コロンブスが出会った“マッチョ人魚”からノルウェーの“黒髪人魚”集団…世界中で相次ぐ人魚の目撃談
古くから語り継がれる人魚伝説には、どれも不吉なものが多い。特に西洋では、美しい人魚の歌声が船を難破させる伝説が有名で、ギリシア神話にも“海の魔物”として知られる伝説の半人半魚の生き物・セイレーンが登場する。人魚を空想の生き物とする一方で、何世紀にもわたって人魚の目撃談は尽きない。今回は語り継がれてきた人魚の目撃談5選を紹介しよう。
■コロンブスがカリブ海で目撃した人魚
探検家クリストファー・コロンブスは人魚と遭遇したことでも有名。コロンブスはカリブ海に浮かぶイスパニョーラ島付近を航海中に、島の周りを泳ぐ3人の人魚を目撃したと航海日誌に記載している。コロンブスの記録によると、人魚たちは伝説で語られる美しい容姿ではなく、男と見間違えるほど屈強な体格だったとか。コロンブスがマナティーの群れを人魚と勘違いした説も浮上しているが、熟練の航海士がマナティーと女性を見間違えるのか疑問は残る……。
■海岸で生魚をむさぼる人魚
1967年、カナダ・メイン島では人魚の目撃談が数多く寄せられ、一躍人魚の目撃地として有名になった。フェリーの乗客はある日の夕暮れ時、海岸に腰を下ろしたブロンド美女を目撃。上半身が裸の状態で生魚をむさぼる女性の下半身からは、イルカのような尾びれが生えていたとか……。住民が騒然となる中、翌週には再び同様の目撃情報が寄せられることに。遂に人魚の捜索に乗り出した地元住民は、新聞で情報提供を求めたり約280万円もの懸賞金をかけるなど、あらゆる手段を講じたという。
■人魚の死体
今まで人魚に関する情報は、目撃談のほかに何もなかった。しかし2014年にニュージーランドの海岸に謎の物体が流れ着くと、地元住民の間で人魚の死体だと大きな話題に。死体には水生生物のような特徴もあることから、精密検査が行われることに。検査の結果、不気味な死体の骨格は完全に人間以外のものであることが判明したといわれているが…。奇妙な死体の正体を特定すべく、地元大学は死体の発見者である漁師からも事情を聴取。人魚が実在することは証明されるのだろうか。
■ベーリング海で目撃された人魚の群れ
英国人航海士ヘンリー・ハドソンは、1608年にノルウェー北部の極寒の海を航海中に人魚の群れと奇妙な遭遇をしている。彼が書き残した航海日誌には、1人の人魚が船員の姿を見つけると、彼女の姉妹を水面へと呼び寄せたという記載が……。集まった人魚たちは、みな一様に白く透き通った肌に黒く長い髪を持ち合わせ、また下半身にはイルカに似た尾が生えていたという。さらにヘンリーは、目撃した人魚が大人の船乗りほどの大きさだったとも記録している。人魚の目撃談の多くはマナティーを見間違えるケースが多いが、マナティーは極寒の海で生息できない。もしかすると、ヘンリーは本当に人魚を目撃したのかもしれない。
■ディーネス・マーメイド
スコットランド北部に位置するオークニー諸島では、1890年頃から人魚の目撃情報が増え始めた。噂話として広まった人魚の目撃談は次第に増え、夏の時期になると数百件以上の目撃情報が届くように。地元住民らの情報によると人魚の体長は2m以上もあり、淡い乳白色をした胴体から伸びた長い2本の腕を揺らし、まるで水面を舞うかのように泳いでいたという。また頭部は黒く厚い髪の毛に覆われ、人魚の顔を見た者は誰もいないとか。“ディーネス・マーメイド”と名付けられた人魚は、オークニー諸島で最も有名な人魚と言われている。
参考:「LISTVERSE」、ほか
当記事は2017年の記事を再編集して掲載しています。
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2024.10.02 20:00心霊コロンブスが出会った“マッチョ人魚”からノルウェーの“黒髪人魚”集団…世界中で相次ぐ人魚の目撃談のページです。人魚、神話、セイレーンなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで