“バールベックの巨石”を超える? ロシアで発見された常識破りの超巨石群「ゴルナヤ・ショリア」

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ゴルナヤ・ショリアの巨石群 By https://www.youtube.com/channel/UCXkknOyCP2ibSrn2mI6KOjg, CC BY 3.0, Link

 レバノンのバールベック遺跡。古代ローマ時代の神殿の基礎部分などに使われた巨大な石材は、当時の技術力を示す驚異的な証拠として知られている。特に近年発見された1650トンもの切り出し石(南の石など)は、人類が手で切り出した最大の石塊とされ、主流の学者たちにとってもその存在は畏敬と謎の対象だ。

 しかし、そのバールベックの巨石をも凌駕するかもしれない、さらに巨大な巨石群がロシアの奥地で発見され、世界の研究者たちに衝撃を与えている。その名は「ゴルナヤ・ショリア」。シベリア南部の山中に眠るこの遺跡は、我々の古代文明に対する理解を根本から覆す可能性を秘めているのだ。

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ゴルナヤ・ショリアの巨石群 By https://www.youtube.com/channel/UCXkknOyCP2ibSrn2mI6KOjg, CC BY 3.0, Link
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画像は「The Ancient Code」より

シベリアの山中に眠る巨石の壁

 ゴルナヤ・ショリアの巨石群は、2013年に地理学者のゲオルギー・シドロフ氏によって初めて探検・撮影された。そこに広がっていたのは、まるで巨人が巨石を積み上げたかのような驚くべき光景だった。

 平らな面、直角、そして鋭い角を持つ巨大な花崗岩のブロックが、高さ40メートルにも積み上げられている場所もあるという。その石組みは、古代ギリシャなどで見られる、隙間なく巨大な石を組み上げる「キュクロプス式」を彷彿とさせる。

 驚くべきはその大きさだ。予備調査によれば、ゴルナヤ・ショリアにある石の中には、一つで3000トンから4000トンにも達すると推定されるものがあるという。これはバールベックで最も有名な1650トンの石塊と比較しても、2倍から3倍に相当する、まさに規格外のサイズである。

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「南の石」(別名「ハジャル・ヒブラ(妊婦の石)」) Ralph Ellis – Ralph Ellis images, CC 表示-継承 4.0, リンクによる

人工物か、自然の驚異か? 続く論争

 このゴルナヤ・ショリアの巨石群が、果たして人工物なのか、それとも自然の力によって形成されたものなのか、発見以来、研究者の間では激しい議論が続いている。

 平らな面や直角といった形状は明らかに人の手が入っているように見える。しかし、一部のロシアの科学者たちは、これらが自然の地質学的なプロセス(例えば、岩盤が凍結と融解を繰り返すことによる亀裂の形成など)によって生み出された可能性も指摘している。

 考古学者のジョン・ジェンセン氏は、「人間の写真から判断する限り、これらの巨石は世界で知られている最大の巨石よりもはるかに大きい(2~3倍)。中には簡単に3000~4000トンを超えるものもあるだろう」と、その巨大さに驚きを示している。

コンパスも狂わせる? 謎めいた現場

 さらに、この場所のミステリーを深める報告もある。ゴルナヤ・ショリアを探検した地質学者たちのコンパスが、現場で奇妙な振る舞いを見せたというのだ。理由は不明だが、コンパスの針が巨石群から逸れるように動いたと伝えられている。これは一体何を意味するのだろうか。

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ゴルナヤ・ショリアの巨石群 By https://www.youtube.com/channel/UCXkknOyCP2ibSrn2mI6KOjg, CC BY 3.0, Link

古代史の常識への挑戦

 ゴルナヤ・ショリアの巨石群の起源、目的、そして建設(あるいは形成)方法は、依然として謎に包まれている。人工物だとしたら、一体誰が、どのような技術を用いて、これほど巨大な石を切り出し、運び、積み上げたのか。現代の技術をもってしても、その再現は不可能に近いだろう。

 このロシアでの驚くべき発見は、バールベック遺跡や世界各地で見つかっている他のオーパーツ(場違いな工芸品)と同様に、主流の考古学や歴史学の常識に大きな疑問符を投げかけている。ゴルナヤ・ショリアの巨石は、私たちがまだ知らない古代の高度な技術や文明の存在を示唆しているのだろうか。それとも、私たちの想像を超える自然の造形美なのだろうか。

 キュクロプス式であろうとなかろうと、ゴルナヤ・ショリアの謎めいた巨石群は、古代史のミステリーに新たな、そして極めて巨大な1ページを刻み込んだのかもしれない。その美しさ、精度、そしてその存在自体が持つ重要性は、今後何年にもわたって熱い議論の的となることは間違いないだろう。

参考:The Ancient Code、ほか

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