中国、ついに新型コロナ起源に言及「全てはアメリカのせいだ」―公式文書で反論、責任のなすりつけ合い激化か

中国、ついに新型コロナ起源に言及「全てはアメリカのせいだ」―公式文書で反論、責任のなすりつけ合い激化かの画像1
イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI)

 世界中を混乱に陥れた新型コロナウイルス(COVID-19)。その発生源を巡る議論が再燃している。中国政府は最近、ウイルスの起源に関する公式文書を発表し、その中で驚くべき主張を展開した。「新型コロナはアメリカで発生した」というのだ。

北京が放った爆弾文書:「起源はアメリカ」

 中国政府が先日発表した文書は、世界で約700万人、アメリカ国内だけでも約120万人の命を奪ったとされる新型コロナウイルスについて、その発生源はアメリカであると示唆している。この発表は、米中間で貿易摩擦が激化し、互いに関税を引き上げ合っているタイミングで行われた。かつてトランプ前大統領が「ウイルスは武漢の研究所から漏洩した」と主張し、それが「唯一の妥当な説明だ」とまで語っていたことへの、中国側からの痛烈なカウンターパンチと言えるだろう。

 中国当局は文書の中で、アメリカ政府を次のように厳しく批判している。「米国政府は、自国の新型コロナ対応の失敗に正面から向き合い、欠点を反省する代わりに、恥知らずにもSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)の起源追跡を政治問題化し、責任を転嫁し、人々の注意をそらそうとしてきた」

「アメリカこそ調査されるべき」中国側の要求

 さらに中国側は、ウイルスの起源に関する徹底的かつ詳細な調査はアメリカで行われるべきだと主張。「米国は国際社会の合理的な懸念に応え、世界に対して責任ある回答を示すべきだ」と迫っている。

 文書は、「新型コロナウイルスが公式に発表された時期よりも早く、また中国での発生よりも前に、米国内で出現していた可能性を示唆する実質的な証拠がある」とも述べている。

食い違う見解:武漢研究所説 vs. 動物由来説

 一方で、アメリカの情報機関であるCIA(中央情報局)やFBI(連邦捜査局)は、依然としてウイルスが武漢の研究所から流出した可能性が高いと考えている。この説は当初、人種差別的な含意があるとして批判されたが、トランプ氏が大統領に再任されて以降、再び支持を集めている側面もある。

 とはいえ、現在も多くの科学者が支持している一般的な説は、ウイルスが様々な動物宿主を経由してヒトに感染するようになった、というものだ。

中国、ついに新型コロナ起源に言及「全てはアメリカのせいだ」―公式文書で反論、責任のなすりつけ合い激化かの画像2
Image by fernando zhiminaicela from Pixabay

泥沼化する非難合戦:「耳を貸さないふりをするな」

 中国政府はアメリカに対し、「耳を貸さないふりを続けるべきではない。さもなければ国際社会を傷つけることになる」と、さらに厳しい言葉を投げかけている。

 これに対し、アメリカのホワイトハウスも最近、新型コロナに関する新たなウェブサイトを立ち上げ、そこではっきりと「ウイルスは武漢ウイルス研究所(WIV)から流出した」との公式見解を掲載。同時に、バイデン前大統領や感染症対策の専門家であるアンソニー・ファウチ博士の対応を批判している。

 中国側はこうした動きに対し、文書の中で「米国は2020年1月には、自国内で新型コロナウイルスの流行が急速に広がっていることを認識していた」とし、「流行の深刻さを過小評価し、『インフルエンザのようなもので、いつか自動的に消えるだろう』と何度も発言した」と反論。「米国は、自らが管理を誤った新型コロナ対応の主要なスケープゴート(責任転嫁の対象)として中国を利用した。米国政府の無関心と遅れた行動は、パンデミックとの世界的な戦いのために中国が確保した貴重な時間を無駄にした」と結んでいる。

 新型コロナウイルスの起源を巡る議論は、科学的な探求というよりも、米中間の政治的な駆け引きの道具と化している様相を呈しており、真相解明への道のりは依然として険しいと言わざるを得ない。

参考:Daily Star、ほか

関連キーワード:,
TOCANA編集部

TOCANA/トカナ|UFO、UMA、心霊、予言など好奇心を刺激するオカルトニュースメディア
Twitter: @DailyTocana
Instagram: tocanagram
Facebook: tocana.web
YouTube: TOCANAチャンネル

※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。

人気連載

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.02 20:00心霊

中国、ついに新型コロナ起源に言及「全てはアメリカのせいだ」―公式文書で反論、責任のなすりつけ合い激化かのページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで

人気記事ランキング05:35更新