10歳で人殺しになった少年… 英国史上“最年少の殺人犯”が釈放後に見せた「異常な日常」

1993年、英国中を震撼させた「ジェームス・バルガー事件」。当時わずか10歳の少年2人が2歳の幼児を誘拐し、惨殺するという凄惨な事件は、今なお人々の記憶に深く刻まれている。主犯格の一人、ジョン・ヴェナブルズは2001年に「新しいアイデンティティ」を与えられて釈放されたが、その後の彼の人生は、更生とは程遠い、転落と再犯の歴史であった。
2026年、再び仮釈放の是非が問われる中、彼が歩んだ「奇妙で空虚な潜伏生活」の全貌が明らかになってきた。

偽りの身分と「10歳で止まった」精神性
2001年、ヴェナブルズと共犯者のロバート・トンプソンは、パスポート、国民保険番号、さらには学歴や医療記録に至るまで、国によって用意された「真っさらな別人」として社会に戻された。政府による保護プログラムのもと、彼はまさに「虚構の人生」を強制されたわけだ。
しかし、英Daily Starの記事によると彼の生活実態は、あまりにも不気味である。25歳になっても彼の自室は「ティーンエイジャーの寝室」のようだったという。定職に就けず、借金にまみれ、一日中インターネットやPlayStationのゲームに没頭する日々。臨床精神科医の診察は21歳で打ち切られ、その後の大人としての精神的サポートは「低リスク」という判断のもと、驚くほど軽視されていたのだ。
10歳で「人として超えてはならない一線」を超えてしまった彼にとって、国が用意した安全な檻(保護)は、かえって彼の精神的成長を止める温床になったのかもしれない

繰り返される「子供への執着」と転落
ヴェナブルズの異常性は、釈放後の女性関係にも現れていた。20代半ばにして、5歳の子供を持つ母親や、17歳の少女と次々に交際。専門家はこれを「遅延した思春期」と分析しているが、単なる未熟さで片付けるにはあまりに危うい。
案の定、2010年には児童ポルノ所持で再逮捕。さらに2017年には、より深刻な児童虐待画像の所持に加え、あろうことか「小児性愛者のためのマニュアル」まで隠し持っていたことが判明した。かつて「更生の模範」と期待され、巨額の税金をつぎ込んで守られたはずの少年は、その裏で最も救いようのない闇へと自ら突き進んでいたのだ。
普通の感覚からすれば、これほどの凶悪犯に国家が「無敵の身分」を保証し、守り続けること自体に強い違和感を覚えるだろう。だが、その過剰なまでの保護すら、彼の内側に巣食う怪物を飼い慣らすことはできなかったのである。

「教育された嘘」――2026年、最後の審判
そして今、ヴェナブルズは再び仮釈放を求めている。2023年末の聴取では、被害者家族と対面することが「自分のメンタルヘルスに悪影響を及ぼす」などという身勝手極まりない理由で出席を拒否したが、2026年2月、運命の聴取が執り行われようとしている。
被害者であるジェームスちゃんの母、デニスさんはこう警告する。 「彼はもう10歳の子供ではない。より大きく、強く、そして何より『嘘をつき通す術』を教育されてしまった大人なのだ」
もし彼が再び釈放され、社会の監視が緩んだ時、彼は何をしでかすのか。デニスさんの懸念は、彼が「現実世界に馴染めず、再び刑務所に戻るためにさらなる罪を犯すのではないか」という点に及んでいる。
一歩引いて見れば、これは単なる一人の犯罪者の物語ではない。一度損なわれた人間性を「システム」が再生できるのかという、現代社会が抱える巨大な矛盾そのものなのかもしれない。
参考:Daily Star、ほか
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2024.10.02 20:00心霊10歳で人殺しになった少年… 英国史上“最年少の殺人犯”が釈放後に見せた「異常な日常」のページです。イギリス、殺人犯、最年少などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで