【怪事件】消えた27キロの石、2700キロ先で「ギョロ目」をつけて発見される! 石を愛しすぎた犯人の“異常な執念”と数奇な旅

人間という生き物は、時として「それ、ただの石じゃん」と突っ込みたくなるようなものに、異常なまでの愛情を注ぐことがある。
今回紹介するのは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のクライミングの聖地、スコーミッシュで愛されていた一個の石「ポータブル(Portable)」を巡る、奇妙でどこか心温まる物語だ。
重さ約27キロの花崗岩が、なんと2700キロ以上も離れたアメリカ・カリフォルニア州で「変装」した姿で発見されたというのだ。正直なところ、石を盗んで国境を越えるという発想自体、凡人には到底理解できない。
クライマーたちの愛した「動かせる岩」
そもそも「ポータブル」とは何者か。それは、スコーミッシュにある有名な巨岩の根元に長年鎮座していた、手頃なサイズの花崗岩だ。
地元クライマーたちの間では、バランス感覚を養ったり、指の保持力を鍛えたりするための「トレーニング機材」兼「マスコット」として親しまれていた。23歳のクライマー、イーサン・サルボ氏が語るには、クライマーという人種は自然に対して少し行き過ぎた愛情を持つ「奇妙な生き物」らしい。
日本で言えば、なぜか皆に愛されている奇岩に近い感覚かもしれない。そこに「あるのが当たり前」だった存在が、昨年9月、突如として姿を消した。
地面には、ポータブルが長年そこにいたことを示す「石の形のくぼみ」だけが虚しく残されていた。コミュニティは悲嘆に暮れたが、27キロもある岩をわざわざ持ち去る者がいるとは、当初は誰も想像していなかっただろう。

カリフォルニアで発見された「変装した石」
事件が動いたのは今年1月20日。スコーミッシュから約2720キロ南に離れたカリフォルニア州ビショップに遠征中だったサルボ氏のもとに、驚くべき情報が届いた。
「ポータブルが、近くのボルダーエリアで見つかったらしい」
半信半疑で現場に向かったサルボ氏が目にしたのは、変わり果てた(?)姿のポータブルだった。なんと、その石には「動く目玉(ギョロ目)」が貼り付けられ、カナダ国旗をあしらったニット帽を被らされていたのだ。
誘拐犯(石泥棒)による悪ふざけが過ぎる。だが、サルボ氏はニット帽を脱がせた瞬間、確信した。「この形、この重さ、この質感……間違いなく我が家(スコーミッシュ)のポータブルだ」と。
「ただの石の見分けがつくのか?」と疑う向きもあるだろうが、クライマーにとって馴染みの岩は、もはやペットや家族と同じだ。指先の感覚でその個体を見分けることができるのだという。

犯人探しよりも「無事の帰還」を
現在、ポータブルはサルボ氏の車の後部座席で、毛布にくるまれて安全に保管されている。2月中旬にはカナダへ戻り、再び森の中の定位置に設置される予定だ。地元のファンたちは、石の帰還を祝うイベントまで計画している。
SNS上では「犯人を吊るし上げろ!」という過激な声も上がっているが、発見者のサルボ氏は意外にも冷静だ。
「クライマーは変な奴らだからね。環境に対して奇妙な繋がりを感じてしまう気持ちは分からなくもない」
とはいえ、わざわざ重い石を車に積んで国境を越え、目玉を付けて放置するという行為は、ある種の「石に対する異常な執念」を感じさせる。
単なる花崗岩の塊が辿った、2700キロの数奇な旅。次にスコーミッシュの森でポータブルに触れるクライマーたちは、その石に刻まれた「カリフォルニアの潮風」を感じ取ることができるだろうか。
石が被らされていたあの「カナダ国旗の帽子」が、皮肉にも犯人の唯一の良心(故郷を忘れさせないための配慮)だったのではないか、などと邪推してしまうのである。
参考:Oddee、ほか
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