横幅わずか63センチ! ペルーに出現した「世界一狭い家」が問いかける“幸せのサイズ”とは

「ミニマリスト」や「タイニーハウス(小さな家)」という言葉がすっかり定着した昨今。日本でもカプセルホテルや狭小住宅が人気を集めているが、南米ペルーに登場したある物件は、それらの概念を軽々と凌駕(あるいは物理的に圧縮)している。
なんと、横幅がたったの「63センチ」しかない、正真正銘の「世界一狭い家」が誕生したのだ。しかも、ただのオブジェではなく「完全に機能する家」だというから驚きである。この常軌を逸した極小物件の全貌とは。
トイレもキッチンも完備の「超・狭小住宅」
この信じがたい家が建っているのは、ペルー北部のワラル郡にあるアウカジャマ地区。メインスクエアの目の前という一等地だ。
外観は色鮮やかにペイントされており、一見するとちょっとした前衛アートのインスタレーションか、細長い電話ボックスのようにも見える。しかし、設計者でありオーナーでもある地元住民のファビオ・モレノ氏は、本気でこの家を作り上げた。

幅63センチといえば、大柄な成人男性の肩幅(約45〜50センチ)に毛が生えた程度の広さしかない。両手を広げることすら不可能な空間だ。
ところが、この2階建ての家の中には、バスルーム、キッチン、ダイニングルーム、廊下、寝室、書斎、洗濯スペース、さらには1階と2階を繋ぐ2つの階段まで、現代の生活に必要な「すべての設備(bells and whistles)」がパズルのように詰め込まれているという。
一体どうやってベッドで寝返りを打つのか、キッチンで料理をしている時にトイレに行きたくなったらどうすれ違うのかなど、間取り図を見るだけでも閉所恐怖症になりそうである。

「幸せは家の大きさで決まらない」という哲学
モレノ氏がこの家を建てた目的は、単にギネス記録を狙って奇をてらったわけではない。
「幸福とは家の大きさによって決まるものではなく、与えられた空間をいかに最大限に活用するかにかかっている」という、極めて哲学的でストイックなメッセージを伝えるためなのだ。
日本の都市部における「ウサギ小屋」と揶揄される住宅事情に慣れている我々から見ても、この63センチの家はもはや修行の場に近い。しかし、断捨離を極めたミニマリストたちにとっては、ある意味で究極の理想郷なのかもしれない。
現在、このカラフルでスリムな家は数千人の訪問者を引きつける人気の観光スポットとなっている。ただし、当然のことながら「2人以上で同時に内見する」ことは物理的にほぼ不可能だという。
もしペルーを訪れる機会があれば、この「世界一狭い家」に足を踏み入れてみてほしい。息苦しさを感じるか、それとも不思議な落ち着きを感じるか……あなたの「幸せのサイズ」が試される空間かもしれない。
参考:Oddity Central、ほか
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2024.10.02 20:00心霊横幅わずか63センチ! ペルーに出現した「世界一狭い家」が問いかける“幸せのサイズ”とはのページです。ペルー、世界一、住宅などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで