人類が絶滅する前に「星間種」へ進化せよ! アヴィ・ローブ教授が警告する地球の危機と宇宙移住シナリオ

地球という一つの惑星にだけしがみついている現在の人類は、例えるなら「ひとつのカゴにすべての卵を入れている」ような状態だ。もし次に新型コロナウイルスのようなパンデミックが起きれば、あるいは巨大な小惑星が衝突すれば、私たちは逃げ場もなく絶滅するしかない。
ハーバード大学の天体物理学者であり、エイリアン探査の最前線に立つアヴィ・ローブ教授は、「人類は一刻も早く『星間種(星から星へ移動できる種族)』にならなければならない」と強い危機感を募らせている。
滅亡まであと「パンデミック1回分」の脆い人類
ローブ教授といえば、太陽系をかすめ飛んだ謎の恒星間天体「3I/ATLAS」をエイリアンの宇宙船(あるいは探査機)だと主張して物議を醸したことで有名だ。
彼は自身のブログで、地球という単一の惑星に依存する人類の脆さをこう指摘している。
「もし人類が次の1世紀を破滅的な大災害なしに乗り切ることができれば、私たちは星間種になる機会を得るでしょう。しかし現在の『単一惑星文明』は、たった1回のパンデミックで絶滅するほど脆弱です。複数の星に住む星間文明になれば、絶滅させるのははるかに難しくなります」
「宇宙へ進出することは、人類を『脆く儚い存在』から『永続する存在』へと変えるための保険なのです。月や火星のような近くの岩に定住するのは、環境が過酷すぎるため最適ではありません。それよりも、キロメートル規模の巨大な居住可能スペースステーション(宇宙プラットフォーム)を人工的に建設する方がはるかに良いでしょう」

エイリアンの証拠を見つけて「地球の目を覚まさせる」
しかし、ローブ教授も現実の世界がどれほど愚かであるかは理解している。「世界のリーダーたちが突然悟りを開き、毎年世界で使われている2.4兆ドル(約380兆円)もの軍事予算を、宇宙開発に回してくれるような政治的現実があるなどと、ナイーブに想像しているわけではありません」と彼は語る。
では、どうすれば人類は兵器を作るのをやめ、宇宙へ目を向けるようになるのか? 教授の出した答えは「より優れた兄弟(宇宙人)」の存在を証明し、人類を触発することだ。
「私が率いるガリレオ・プロジェクトや、米国政府のUAP科学諮問委員会を通じて、星間文明の『技術的なアーティファクト(人工物)』を発見できることを願っています。そのような発見は、人類の優先順位を変え、宇宙の隣人を真似したいというインスピレーションを与えてくれるでしょう。私たちの知的な家族の中に『より優れた兄弟』がいることを目撃すれば、人類はもっと良くなろうと努力するはずです」
自分たちよりも圧倒的に進んだテクノロジーを持つ宇宙人の存在を見せつければ、人類も「戦争なんてしている場合じゃない」と焦り、宇宙開発に本気で取り組むようになるという、少し強引だが理にかなったショック療法である。

「謎の彗星」をヒッチハイクして宇宙へ旅立つ?
さらにローブ教授は、自身の「3I/ATLAS」への持論を絡めつつ、人類がどうやって星間を移動すべきかというユニークなアイデアを提案している。それは、太陽系を通過していく恒星間天体を「ヒッチハイク」するというものだ。
「たとえば、秒速58キロメートル(これまでの人類最速の星間探査機の数倍の速さ)で移動していた3I/ATLASのような物体をヒッチハイクすれば、最も近い星系であるアルファ・ケンタウリまで2万2000年で到達できます。天の川銀河を横断するには10億年かかりますが、合成生物学の技術を使えば、長い星間旅行を生き延び、過酷な宇宙環境に適応できる『新しい宇宙飛行士(遺伝子改造された人類)』をデザインできるかもしれません」
人類が絶滅の恐怖から逃れるためには、月に基地を作る程度では不十分だ。巨大な宇宙ステーションを作り、通りすがりの隕石をヒッチハイクし、自分たちのDNAすら作り変えていく。ローブ教授が描く未来の生存戦略は、もはやSF映画の枠を超え、神の領域へと足を踏み入れようとしている。
私たちが「星間種」になれる日が来るのが先か、それとも絶滅するのが先か。時間との戦いはすでに始まっているのかもしれない。
参考:Daily Star、ほか
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