鏡の中に故人が現れる「サイコマンテウム」を科学者が本気で検証! 心拍・地磁気・赤外線カメラで監視された45分間に何が起きたのか

薄暗い部屋で鏡をじっと見つめていると、そこに亡くなった家族や友人の姿が浮かび上がる——。古くから伝わるこの「死者と会うための鏡の儀式」を、研究者たちが計測機器を総動員して検証した。
被験者は、過去に「幽霊」を体験したと語る30人。心拍から地磁気の揺らぎまで監視された中で、彼らは鏡の向こうに何を見たのか。
「死者と会える鏡」を30人が45分間見つめた実験
この儀式は「サイコマンテウム」と呼ばれる。暗くした小部屋に鏡を置き、そこを見つめ続けることで故人との交信を試みる方法で、近年では臨死体験研究で知られるレイモンド・ムーディ氏が広めたことでも有名だ。
今回の研究は、クリスティン・シモンズ=ムーア氏らのチームが学術誌『Journal of Anomalous Experience and Cognition』に2026年10月に発表したもの。論文によれば、参加者の半数にあたる15人は「共感覚」の持ち主だった。共感覚とは、音に色が見えたり、色に味を感じたりと、感覚同士が混ざり合う神経的な特性のことだ。
実験では、参加者が故人を15分間思い浮かべた後、鏡の前で45分間のセッションに臨んだ。
その間、研究チームは心拍変動、周囲の電磁場、地磁気の変動を測定し、赤外線カメラで室内を記録し続けた。乱数発生器(RNG)まで稼働させる念の入れようだ。参加者は「誰かがいる気配」や強い映像を感じた瞬間にボタンを押し、その時刻が記録される仕組みだった。
共感覚者は特別ではなかった、では誰が「リアルに」見たのか
研究チームは当初、感覚が混ざり合う共感覚者ほど異常な体験をしやすいと予想していた。ところが結果は意外にも、共感覚の有無で体験の頻度にも、鮮明さやリアルさの評価にも差は出なかった。
代わりに浮かび上がったのが「創造性」だ。創造性の高い参加者ほど、鏡の中に見た映像をより鮮明で、より現実的なものとして評価していたという。
懐疑的な立場からは、こうした現象は脳の働きで説明できるという見方がある。薄暗い中で長時間鏡を見つめると、自分の顔が歪んだり別人に見えたりする錯覚が起きることは心理学の分野で知られている。今回の「幻視」も、その延長線上にあると考えることはできる。
地磁気と乱数発生器が示した奇妙な相関とは
ただ、話は錯覚だけでは終わらない。環境データとの間に不思議な相関が見つかったのだ。
共感覚者に限ると、地磁気の変動や電磁場の強さが、見えた存在が「どれだけ空間を占めているように感じられたか」という評価と関連していた。また、地磁気と電磁場は参加者の心拍変動とも相関していたという。
さらに注目したいのが乱数発生器の結果だ。論文の要旨によれば、共感覚者の間では、乱数発生器の出力が、見えた存在の「空間を占める感覚」と負の相関を示した。
赤外線カメラには、鏡のセッション中だけでなく通常時の記録にも何らかの「異常」が映っていた。そして鏡のセッション中、カメラに異常が記録された場面とそうでない場面とでは、乱数発生器の出力に有意な差があったと報告されている。
研究チームはこれらを探索的な結果と位置づけ、個人の資質、主観的な体験、環境要因、そして乱数発生器の出力が互いに影響し合っている可能性を示唆するにとどめている。
それでも、亡き人の姿を見たと語る人々の体験と地球の磁場の揺らぎが、もしどこかで本当につながっているのだとしたら。鏡の向こうへの扉は、思っていたより物理的なところにあるのかもしれない。
参考:IFLScience、Journal of Anomalous Experience and Cognition
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2024.10.02 20:00心霊鏡の中に故人が現れる「サイコマンテウム」を科学者が本気で検証! 心拍・地磁気・赤外線カメラで監視された45分間に何が起きたのかのページです。幽霊、サイコマンテウムなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで