“最近の樹海”はどうなってる?『完全自殺マニュアル』にも記された宗教施設に首吊り死体…「キ号冒険学校」が見た驚愕の実態とは?
■第3章 僕が樹海に行く理由
実は、僕は樹海で死体を発見したことがある。
樹海はルポライターの仕事を始めた、ごく初期の頃から、何度も訪れている場所である。しかし、死体を探す企画の時は一度も見つからなかった。ところが昨年、プライベートで昆虫の写真を撮りに来たら、あっさり見つけてしまった。首吊り死体である。まだ亡くなって、時間が経っていない、とても新しい死体だった。山手線最終で、酔っ払って椅子に寄りかかって寝てるオッサンにしか見えなかった。
年の頃は50代半ばだろうか。キチンとした服を着て、胸に葉書に書かれた遺書を入れていた。近くには自殺する前に食べたのであろう、コンビニ弁当や、栄養ドリンクなどが置かれていた。死ぬのにもエネルギーがいるのである。他には新聞や、カバンなども置かれていた。警察に電話をすると7〜8人の警官がやってきて、ずいぶん長く事情を聞かれた。
東京に戻った僕は、さっそく死体写真をサブカル雑誌の編集部に持ち込んだ。すぐに掲載が決まったのだが、
「死体があった場所に手を合わせてる村田さんとか、そんな写真も欲しいんですよね」
と言われて、再び編集さんとふたりで樹海に向かうことになった。
樹海近くの花屋さんで菊を買って、再び樹海の中に入る。線香を焚いて手を合わせた撮影。なんともやらせくさい写真を撮り終えた後、ついでに、樹海の写真を撮っていると……まさかの2体目発見!!
樹海に来た時は、
「また死体見つかるといいですね」
なんて軽口を叩いていた編集さんは、真っ青になってしゃがみこんでしまった。
2体目は、1体目よりは、少しだけ時間がたっていて、目などの粘膜に大きな銀蝿が何匹もたかっていた。ただ、森の消臭効果なのか、臭いは全然しなかった。この時も警察を呼んだが、警官は2人しか来なかった。
「なんだ、新しい死体だな。うん」
なんて言いながら、パシャパシャ写真を撮っていた。
「今日はもう遅いので、死体は一晩ここに置いていきます。明日引き取りにくるので、一旦戻りましょう」
と、ひょうひょうと言う。死体は樹海へ置いてけぼりか……。ちょっとさみしい。
「あと、おそらくは自殺だと思うんだけど、あの死体の周り、荷物が何もないのね。ひょっとして事件の可能性もあるから。そうなったら、あらためて電話します」
と言って去っていった。
結局、電話はなかったので、自殺だったようだ……たぶん。
■第4章 謎の小屋を発見! そこは…
今回も、死体が見つかるとよいな〜と思いながら散策していたのだが、さすがに見つからなかった。それどころか、2回も道に迷い、6時間以上歩きっぱなし。しかも車に水を忘れてきたので、ヘロヘロになっている。僕が死体になりそうだ。ミイラ取りがミイラになるとはこのことである。
今日は、僕が先陣を切って
「樹海は慣れてるんで案内しますよ〜!!」
なんて、みんなを連れてきたので、かなりの罪悪感である……。みんなの冷たい目線に耐えられなくなった頃、やっと目的の建物が見えた!!
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2024.10.02 20:00心霊“最近の樹海”はどうなってる?『完全自殺マニュアル』にも記された宗教施設に首吊り死体…「キ号冒険学校」が見た驚愕の実態とは?のページです。キ号冒険学校、村田らむ、樹海などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで