地球外生命体が存在する可能性が拡大!? 宇宙の彼方も意外と住みやすいらしいが…
研究班は地球ほどの大きさの惑星と、木星のようなガス状の巨大惑星がある惑星系を想定しました。そのシミュレーションにおいて、中心となる恒星の赤道面に対して公転軌道が大きく傾いている惑星は、巨大惑星の重力の影響で自転軸にブレが生じます。これによって、赤道から極に至るまで満遍なく恒星の放射エネルギーにさらされ、氷河を溶かすことができるようです。この条件下では、ハビタブルゾーンより倍近く恒星から遠い位置を公転していても、表面に安定して液体の水を保持することができることがわかりました。
研究を行なったNASAの宇宙生物学者のショーン・ドマガル・ゴールドマン氏は、「恒星から遠く離れた惑星は氷の惑星と思われ、惑星探査の魅力に乏しいものでしたが、実際にはそうではないかもしれません。今回の研究により、どんな惑星が居住可能なのか、どこにそのような惑星があるかという条件が広がります」と、話しています。例えば楕円軌道を持つ惑星は、正円に近い軌道を持つ惑星と違ってハビタブルゾーンから離脱しやすいために生命の居住には適さないと考えられていましたが、それも条件によってはクリアされるということです。
■地球外生命体が存在し得る惑星が増える
また、太陽系の惑星は公転軌道の傾き(「軌道傾斜角」といいます)が小さく、最大でも水星の約7度にとどまりますが、太陽系外では大きく傾いた公転軌道を持つ惑星系が既に確認されています。アンドロメダ座ウプシロン星という星が持つ2つの惑星は、共に木星型惑星ではありますが30度の軌道傾斜角を持ち、まさに今回の研究で想定したような条件といえるでしょう。他にも同じような条件の惑星系があることは十分に考えられます。
もちろんハビタブルゾーンの外側でも条件を満たしたからといって、その全ての惑星で液体の水が存在できるわけではありません。例えば質量が小さい星では大気を保持するための重力を持てないため気圧が低く、水が低温で沸騰し蒸発してしまうでしょう。
数々の条件が重ならなければ生命は存在し得ませんが、宇宙には無数の星が存在しているので、少しの条件の緩和で希望は大きく広がりますね。皆さん、今晩のチャネリングも張り切って頑張ってください。
(文=杉田彬)
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