崩れゆく弁護士像!! 女に不慣れ、低所得、22時間労働… ~弁護士が考察・法務省官僚女子トイレ盗撮事件はなぜ起きたのか?~

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 5月1日、前法務省財産訟務管理官である近藤裕之氏が、職場の法務省の女子トイレ個室内の電気コンセントにカメラを設置・盗撮したとして、都迷惑防止条例違反で50万円の罰金刑を下された。さらに同日、法務省は彼を懲戒免職処分とした。

 近藤前管理官のエリート街道には目を見張るものがある。「フライデー」(講談社)に掲載された記事によると、東北大学法学部卒で、司法試験に合格すると、東京をはじめとする地裁などで裁判官を務める。そして、2010年から法務省に勤務。さらに、司法試験の問題作成、採点などを行う司法試験考査委員も務めていたという。そして、現在は妻とともに暮らしているという充実ぶりだ。そんな彼が、なぜ猥褻犯になってしまったのだろうか? 弁護士に聞いた。

■犯罪を犯す法律家から推測される3つの問題点

 法律家の中にも世間一般と同様にマニアックな嗜好を持っている人もいると思います。問題は、そのマニアックな嗜好を現実世界で露見させてしまう法律家としての自覚の足りなさが一番だと思うのですが、それ以外の原因としては、

1、もともとの人格(そういう意味では、そもそも法律家になるべき人ではないと思いますが・・・)
2、パワハラによるストレス
3、過密スケジュールによるストレス

 など、多々遠因があると思います。では、これらのストレスを引き起こしている原因をお伝えしましょう。

■法曹界に蔓延する、“ボス弁”からの理不尽なパワハラ

 裁判所や検察庁にパワハラという概念があるかわかりませんが、弁護士の世界では多分にあります。小世帯の法律事務所ではボス弁が王様ですから、ボス弁の性格によっては、恫喝ともとれる教育・理不尽な要求が行われることも日常茶飯事だと聞きます。あまりの横暴さに耐えられず、事務所に入所して1か月で退職した弁護士を何人も知っています。


■弁護士費用の価格破壊

 さらに、全法律家に共通していますが、1人で抱えている案件の数が多すぎるのです。1件あたりの弁護士費用の単価が低下し、案件をこなさないと事務所を維持できない弁護士も多くなっています。弁護士といっても個人事業主にかわりはないですからね。

■早朝5時出勤・深夜3時帰宅の過密スケジュール

 かくいう私も、通常のサラリーマンと同様のタイムスケジュールではとても事件を処理できず、時期によっては早朝5時に出勤し、帰宅が深夜3時という日が3週間続くこともありました。

 弁護士は、自分のことを処理する時間が全くなく、顧客から不満を延々と言われることもあるのです。そして、日々、ボス弁から理不尽に怒鳴られ、付き合いで酒を飲んだ後、事務所に戻って仕事する毎日の弁護士もいます。

 裁判官の場合ですと、事件処理を一月に数十件、数百件としなければならず、そのプレッシャーは相当なものでしょう。検察官も同様です。

 法律家とは、とにかくストレスがたまる商売なのです。だからといって、犯罪ないし反道徳的行為に走っていいわけがありません。ストレスをためつつも、深い法律理解と人格の陶冶をする必要があるのです。

■女慣れしていない弁護士が多い!?
 
 さらに、若い頃に勉強しすぎて女慣れしていない人物もそれなりにいるでしょう。女慣れしていないということは、一義的に言えるわけではないですが、遊んでストレス解消するということを知らないということだと思います。私もそうです。結局、犯罪ないし反道徳的行為は、ストレスの解消法もわからず、疲れすぎて、妄想が現実を食ってしまった結果でしょう。でも、本来ならば、ストレス解消法もわからない人は、妄想が現実を食いそうになった段階で休職すべきなんですよ。甘いかもしれませんが、我々が扱っているのは、人の命や財産ですから。

■今後、弁護士として復帰する可能性がある近藤前管理官

 冒頭の記事によると、弁護士と検事の場合は、禁錮以上の刑に処せられると法曹資格を失うことになるが、近藤前管理官の場合、罰金刑で済んでいるため、3年経過すれば弁護士会に入会する資格を取得し、弁護士として活動できる可能性があるとしている。ネットでも、「前科があるけど法律家になって世のために働きたい人」が集まる掲示板があることから、弁護士で前科者はそう珍しくないのかもしれない。

 しかし、裁判官だった者が盗撮を犯し、弁護士として再起するというのは虫がよすぎるのではないだろうか? また、弁護士の不祥事のもみ消し及び、減刑のための工作などは本当に行われていないのか? 再び同弁護士に聞いた。

■審査で「反省していない」と見られたら弁護士になれない

 たしかに、前科を持つ弁護士はいます。けれども、地方単位会(東京弁護士会や大阪弁護士会など地方の弁護士会)に入会するためには、審査が必要です。前科があり、反省していないと見られるような事情があれば、入会が拒否されることもあるそうです。前科を持ちながら弁護士登録できた人は、それなりの反省の態度が示された人ということでしょうかね。

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