GW中の伊豆大島近海地震は首都直下地震の前兆だった!? 疑問が残る、気象庁の“安全発表”

 ゴールデンウィーク真っ只中の5月5日朝5時18分頃、伊豆大島近海を震源とするM6.0の地震があり、千代田区で最大震度5弱を記録した。震源の深さが162キロと深かったこともあり、北は青森県から西は鳥取県まで広範囲で揺れた。

20140505.jpg画像は「YouTube」より

 気象庁は、この地震について「太平洋プレート内部で起きた地震であり、首都直下地震や相模トラフ沿いの地震との関連性は低いと考えている」という見解を発表している。だが、果たして本当に首都直下地震につながる要素はないのだろうか。この点についての有識者の見解を紹介し、また3月に東京湾に現れた「ダイオウイカ」や、4月に静岡沖で捕獲された深海ザメ「メガマウス」など、この地震の前兆だった可能性がある事象を併せて見ていこう。

 

伊豆大島近海地震の前に起きた異常現象


1. 飛騨地方の群発地震

 今回の地震の2日前、5月3日から、岐阜県の飛騨地方周辺ではM2~M4クラスの群発地震が起きていたが、あの東日本大震災の2週間ほど前にも、実は飛騨地方でM2~M5クラスの群発地震が起きていた。

 また1998年8月7日からは、飛騨から遠くない長野県の上高地から穂高周辺で群発地震があったが、その2週間後の8月20日、小笠原諸島西方沖ではM7.1の地震が起きている。

 このように、飛騨地方周辺で群発地震が起きた後、太平洋側で大きな地震が発生するケースがあるため、筆者もブログで大きな地震の可能性を示唆していたところだった。


2. 水平の虹の出現

 伊豆大島近海地震の前日の5月4日には、東京を含めた関東地方から中国・四国地方にかけての広い範囲で「環水平(かんすいへい)アーク」が観測されていた。これは、太陽光が大気中の氷粒によって屈折し、ほぼ水平の虹が見られる現象のことだ。日本では年に数十回観測されるもので、それほど珍しい現象ではないが、これが地震の前に現れるという説もあり、今回も大地震の前兆ではないかとネット上では話題になっていた。

 過去、環水平アークの出現後に地震が起きた例としては、2010年6月8日に北海道・知床で観測された10日後、6月18日の択捉島(えとろふとう)南東沖M6.5や、2012年5月26日に埼玉県で観測された11日後、6月6日の千葉県東方沖M6.3の地震などがある。未だデータが少なく断定することはできないが、可能性として今後も検討したいところだ。

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